Photographer: Kiyoshi Ota

日本株は下落、米金利高一服し保険安い

更新日時
  • 米10年債利回りはアジア時間で3.05%、ドル・円は1ドル=110円台
  • 地政学リスクも根強い、東証1部売買代金は連日で2兆1000億円台
Photographer: Kiyoshi Ota

22日の東京株式相場は下落。米国長期金利の上昇が一服し、保険株が安い。ユニー・ファミリーマートホールディングスなど小売株も売られ、円安の勢いが鈍り、電機など輸出株の一角も軟調だった。半面、海外原油先物の上昇を材料に商社株は堅調、相場全般の下方圧力は限られた。

  TOPIXの終値は前日比4.18ポイント(0.2%)安の1809.57と続落、日経平均株価は42円03銭(0.2%)安の2万2960円34銭と4営業日ぶりに安い。東証1部の売買代金は前日に続き、ことしの1日当たり平均(2兆7524億円)を2割強下回った。

  三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦ヘッドは、「コスト増から前期の第4四半期は下振れ企業が多かった中、今期はトップラインに対する確信が持てず、原油高などでコストは着実に上がっている」と指摘。為替の円安だけで今期計画は保守的と言えるのか、まだ不透明であり、その影響で「物色に柱がなく、捉えどころのない相場。しばらくはきっかけ待ち」との見方を示した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  21日の米10年債利回りはほぼ横ばいの3.06%程度。アジア時間22日の時間外取引では小高いが、米国と中国との貿易摩擦が緩和方向にある中、3.1%台まであった先週に比べると、上昇傾向が一服している。きょうのドル・円は一時1ドル=110円80銭台と、前日の日本株終値時点111円31銭に対し円安の勢いが鈍った。

  SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は、「マーケットではことし4回の米国の利上げ観測が高まってきた。FOMC議事要旨が発表されれば、当面の材料出尽くしとなり、入札もあって金利は低下しやすい」と予想。米金利が低下する状況になれば、「金融株も一服する」との見方を示す。米時間23日には、5月1ー2日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表予定だ。

  また、地政学リスクに対する警戒感もくすぶった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「米国のペンス副大統領が会談中止に触れるなど、米朝が互いにジャブの応酬となっており、首脳会談が本当に実施できるのか不透明。イラン情勢もくすぶり、原油価格の上昇が加速すれば、日本企業にとってコスト増が重しになる」とし、当面の日本株は「一進一退の相場が続きそう」とみている。国際エネルギー機関(IEA)が主要産油国とベネズエラでの生産減少について話し合いを開始したことを受け、21日のニューヨーク原油先物は1.4%高の1バレル=72.24ドルと反発した。

  もっとも、株価指数の下値は限定的。「今期の当期利益は実質横ばい見通しで、日経平均のPERは13倍台。割高とは言えず、よほど突発的なことがなければ、下値を売り叩くことはできない」と三菱モルガンの荒井氏は言う。株価水準が高い中、投資家は売買の手控え姿勢を強めており、東証1部の売買代金は2日連続で2兆1000億円台と低調。

  東証1部33業種は保険や金属製品、鉱業、電気・ガス、非鉄金属、小売、その他金融、証券・商品先物取引など28業種が下落。上昇はパルプ・紙、陸運、卸売、石油・石炭製品、ゴム製品の5業種。売買代金上位では、中期計画を発表したソニーが売られ、野村証券が投資判断を下げたケーズホールディングスも安い。半面、SMBC日興証券が判断を上げた村田製作所、市場予想を上回る中期計画が評価された日東電工は高い。

  • 東証1部の売買高は12億7964万株、売買代金は2兆1437億円
  • 値上がり銘柄数は732、値下がりは1261
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