イタリアのミニBOT、欧州投資家にとって怪物か-並行通貨との懸念

  • イタリアの国家財政の持続可能性について不安をあおる恐れ
  • EUの公共支出および借り入れ制限を回避しようとしていると懸念も

「ミニBOT」と呼ばれるとしても、欧州の投資家にとってそれは取るに足らないことではない。

  イタリアで連立政権を発足させる見通しとなった反エスタブリッシュメント(既存勢力)政党「五つ星運動」と右派政党「同盟」が、短期財務証券(BOT)にちなんでミニBOTと呼ばれる少額の短期債券を発行し、国の未払い金の支払いに充てる可能性の検討を提案。これを受けてイタリア資産のリスクプレミアムが急上昇した。ミニBOTが実現すれば、並行通貨の発行につながりかねないとアナリストは特に懸念している。

  ミニBOTに関する金融機関アナリストの主な見解は次の通り。

クレディ・アグリコル

  • G10通貨調査責任者ワレンティン・マリノフ氏は、ミニBOT発行を巡る臆測が「ユーロ相場の弱さとイタリア国債(BTP)相場下落の主な要因の一つだ」と分析
  • 「政府債務の支払いにミニBOTを活用すれば、イタリアの国家財政の持続可能性だけでなく、同国のユーロ圏残留についてさえ不安をあおる可能性」
  • ミニBOTの発行は、イタリアが欧州連合(EU)の公共支出および借り入れ制限を回避しようとしているという懸念をかき立てる恐れ

トロント・ドミニオン銀行

  • ストラテジストのリチャード・ケリー氏は「新たな政権が、ミニBOTのアイデアを含めて、フロントエンドの国債発行を増やすのではないかという懸念が高まった」と指摘
    • 他の多くの観測気球についても、市場の反応に配慮すると予想され、実際に法制化できる内容は制限される可能性が高い。とりわけ欧州中央銀行(ECB)が資産購入からの出口を検討している状況では、これまで見てきたよりも投資家を警戒させるには十分だろう

原題:Mini-BOTs, the Monster Under the Bed for European Investors(抜粋)

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