ECB次期総裁レース、欧州北部出身2人が相次ぎ就任への意欲を示唆

  • ドイツのバイトマン氏とフィンランドのリイカネン氏が週末に発言
  • ドラギ総裁は来年終盤に任期切れ、各国政府の思惑はらむ

ユーロ圏の金融政策のかじ取りを担う欧州中央銀行(ECB)で、ドラギ総裁の後任に挙げられる欧州北部出身の2人が週末に相次いで声がかかるのを待っていると示唆した。

ドイツ連銀のバイトマン総裁

Photographer: Alex Kraus/Bloomberg

  この2人はドイツ連邦銀行のバイトマン総裁と、フィンランド中央銀行総裁を近く退任するリイカネン氏。いずれもこれまでで最も明確に、次期総裁に就く意思を示した。新総裁は2019年11月から8年間の任期で、恐らく非従来型の金融緩和策の解除と次の景気後退期への準備で重要な役割を担うことになる。

  ECBは政治からの独立を保証されているが、各国の政治にいや応なく巻き込まれる。最近では結局取り下げたものの、イタリアのポピュリスト2政党が新政権発足に向けた連立協議でECBに対し2500億ユーロ(約32兆6600億円)の債務減免を求める計画を協議した。各国政府は長らく、ECB要職を手に入れておく価値のある地位だとみなしている。

フィンランド中銀のリイカネン総裁

Photographer: Ville Mannikko/Bloomberg

  ドラギ総裁の緩和路線はドイツなど欧州北部では不人気で、政府はこれを身にしみて実感している。一方、経済が比較的弱い南欧諸国では、金融引き締めの主張がECB理事会で通るようになれば打撃を受けるのは自分たちだろうと危惧している。
  
  VTBキャピタルのグローバル・マクロ・ストラテジスト、ニール・マッキノン氏は「現在のイタリアの政治情勢はユーロ圏の債務・銀行危機再発を予感させる。ドイツは自らの手による新たな債務者救済やECBバランスシート膨張の継続で金融安定が脅かされる状況を望まないだろう」と述べ、「従ってECB総裁の選択は極めて重要だ」と指摘した。

原題:ECB Presidency Race Gets Real as Northern Europeans Drop Hints(抜粋)

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