Photographer: VANDA DE MELLO

ポートワイン、2016年ビンテージは価格上昇へ-春に多雨で供給タイト

  • ポルトガル・ドウロ渓谷で春に多雨、前回11年に比べ値上がりへ
  • 主要市場の英国はポンド安響く、20-30%値上げ検討とシミントン氏

ポートワインの2016年ビンテージは、産地のポルトガル・ドウロ渓谷で春に雨が多かったことからブドウの収量が少なめで、前回ビンテージ宣言があった11年に比べて主要市場の英国で値上がりする見込みだ。主要生産者の一部によると、ポンドの下落も価格を押し上げるという。

  「グラハム」や「コバーン」「ダウ」「ワレ」などのレーベルを持つシミントン・ファミリー・エステートのジョン・シミントン氏は、ロンドンで17日開かれたプレゼンテーションで、ブランドによっては「11年に比べてポンド建てで20-30%の価格引き上げを検討している」と説明。ボトル当たりの小売価格は「80ポンド(約1万2000円)程度」になりそうだという。

2016年ビンテージポートのプレゼンテーション(5月17日、ロンドンで)

写真家:ガイ・コリンズ/ブルームバーグ

  シミントン氏は「非常に我慢を強いられる1年だった」と振り返り、夏には猛暑に襲われ、9月は雨にたたられた後、ブドウの収穫時期を決める際は「鋼のような神経」が必要だったと語る。この年は春に雨が多く、成熟の始まりが遅れた。雨で一部の収穫は遅れたが、忍耐強く待ち続けた生産者は良い天気に恵まれ収穫することになった。

  ポートワインのビンテージイヤーは産地の主要生産者らが最高の年にだけ宣言する。3、4年に1度のペースで宣言されることが多い。特に良いワインができた場合、個別の生産者やエステートがビンテージ生産を選択することもある。最近のビンテージイヤーは03年と07年、11年に宣言された。

  生産者によれば、16年ビンテージのポートワイン量は07年と11年を下回り、供給はタイトになる見通しだ。また、「クロフト」や「テイラーフラッドゲート」「フォンセカ」を保有するフラッドゲート・パートナーシップのエイドリアン・ブリッジ氏は、15年高値からのポンド下落も英国での値上がり要因になると指摘した。

  17日開かれたプレゼンテーションは予測がつかない為替市場よりも16年ビンテージのスタイルに集中した。キンタ・ド・ノバルのクリスチャン・シーリー氏は「タンニンの構造が非常に際立っている。実に素晴らしいビンテージが新たに生まれた」と話した。

原題:Vintage Ports From 2016 Will Be in Tight Supply, Driving Prices(抜粋)

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