Photographer: Billy H.C. Kwok

本物か、警戒すべきパターンか-以前見たような香港小売株値上がり

  • 為替相場の追い風が下期に反転と予想-アセットマネジメントOne
  • 18日の香港市場では莎莎国際は4.6%下落、六福集団は0.7%安

香港株式市場で小売銘柄が上げている。景気好調と香港ドル安を背景に人気が復活したが、以前目にした警戒すべきパターンかもしれない。

  今年に入り売り込まれた香港株の回復を主導したのが消費者関連銘柄。ハンセン総合指数の構成銘柄で上げが目立つのは化粧品メーカーの莎莎国際集団や宝飾品販売の六福集団(国際)だ。

  香港の小売売上高が2010-14年に大きく増えた際、投資家は同じような小売株値上がりを目にした。だがその後、人民元下落と株安が消費支出を鈍らせ、中国の反腐敗キャンペーンが高級品需要を冷え込ませた。

  アセットマネジメントOneは今回も同じ構図だとみている。同社は人民元が米ドルに対し値下がりし、為替相場の追い風が7-12月(下期)に反転すると予想。中国本土からの観光客にとって香港での買い物の割安感が薄れるためだ。

  同社で運用を担当する高本俊彦氏(シンガポール在勤)は、為替動向が香港小売株を支えてきたようだが、継続しそうもないと分析。しばらく無視されていた一部銘柄が注目されたものであり、香港観光業の構造変化というより循環的ブームの色合いが強いと説明した。

  ゴールドマン・サックス・グループは、今年の香港小売売上高の伸び率見通しを倍以上に引き上げたが、本土からの旅行者がショッピング以外の楽しみに軸足を移し、他の観光地との競争も強まる中で、本土観光客の支出が頭打ちとなる可能性があるとも指摘している。

  香港ドルと米ドルとのペッグ(連動)制にもかかわらず、潤沢な流動性のおかげで、香港の金利は米国の金利上昇に出遅れており、不動産の値上がりに拍車を掛けている。

  だがイーストスプリング・インベストメンツのアジア株式ポートフォリオスペシャリスト、ケン・ウォン氏(香港在勤)は「特に7-12月期、こうした状況がどれくらい続くだろうか」と疑問を呈し、借り入れコストが上昇すれば「これまでの状況に若干水を差す可能性がある。ただ、まだそうなってはおらず、それが経済や家主、それに一部の高級品販売にとって1-3月(第1四半期)がかなり良い傾向だった理由だ」と述べた。

  18日のハンセン総合指数は前日比で上げたが、莎莎国際は4.6%下落、六福集団は0.7%安となった。

原題:Beware Buyer’s Remorse as Hong Kong’s Retail Stocks Surge (2)(抜粋)

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