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Photographer: MICHAEL CARONNA

日本株は続伸、米製造業統計と円安好感-輸出や素材堅調、保険も高い

更新日時
  • フィラデルフィア連銀の製造業景況指数34.4に上昇、予想上回る
  • 為替は一時1ドル=111円台、低インフレで日銀の緩和継続期待も
Business people walk along a sidewalk near at Shinjuku Station in Tokyo on Wednesday, November 17, 2004. Japan's Cabinet Office said it grew more pessimistic about the state of the world's second-largest economy in November for the first time in 17 months, citing slowing manufacturing and overseas demand.
Photographer: MICHAEL CARONNA

18日の東京株式相場は続伸。米国の製造業関連統計の堅調や4カ月ぶりの円安に振れた為替動向を受け、企業業績への楽観的な見方が広がった。スズキ、デンソーなど輸送用機器やゴム製品など輸出株、非鉄金属や化学など素材株が上げ、原油関連株、米金利高を材料に保険株も高い。

  TOPIXの終値は前日比6.88ポイント(0.4%)高の1815.25、日経平均株価は91円99銭(0.4%)高の2万2930円36銭。

  SMBC信託銀行・投資調査部の佐溝将司マーケットアナリストは、「2月の株価下落時は米長期金利の上昇を悪材料視したが、今回はペースが速くなく、米景気の拡大を伴う良い上昇。日本株にとっては円安方向で為替が安定し、安心感がある」と言う。半面、上値を追う材料を欠き、「2月下落以降の戻しが続いている程度。心理的節目の日経平均2万3000円に近づくと、戻り売りが出やすい」とも話した。

Japan Stocks Rally Amid Brexit Turmoil

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  米国で17日に発表された5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は34.4に上昇し、市場予想の21から上振れた。項目別では、販売価格指数が36.4と29年余りで最も高い水準に上昇。週間新規失業保険申請件数は22万2000件と市場予想の21万5000件を上回ったが、継続受給者数は170万7000人で予想を下回り、1973年12月以来の低水準だった。米10年債利回りは3.11%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。

  大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、「米長期金利が3%超えても良好な経済指標が続き、米国の景気が強い状況は揺らいでいない」と指摘する。米景気に対する楽観ムードから、ドル・円は一時1ドル=111円01銭と1月23日以来のドル高・円安に振れた。

  週末の日本株は朝方から買いが先行、日経平均は午前に115円高の2万2954円まで上げ幅を広げた。取引開始前に総務省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は2カ月連続で伸びが鈍化。生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは前月比0.4%上昇と低水準にとどまった。野村証券投資情報部の小高貴久エクイティ・マーケット・ストラテジストは、低インフレ状況に「国内の金利上昇はあまり考えられず、為替のドル高・円安方向は続く。金融緩和の継続で株式市場にとっては良い環境が続く」とみている。

  ただし、TOPIXは午前に一時マイナスに転じる場面があったほか、日経平均も午前の高値を抜け切れなかった。一因は、米中通商協議に対する不透明感だ。貿易戦争回避に向け交渉を再開させる中、トランプ米大統領は合意に至ることに懐疑的な見解を示唆。その後、中国は対米の年間貿易黒字を2000億ドル(約22兆2000億円)削減することを提案したことが市場に伝わった。

  東証1部33業種は、石油・石炭製品や鉱業、保険、非鉄金属、ゴム製品、パルプ・紙、海運、化学、輸送用機器、陸運など26業種が上昇、下落はその他製品や金属製品、食料品、不動産、銀行など7業種。売買代金上位では、足元の受注堅調をドイツ証券が評価したSMC、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を上げた太陽誘電、大和証券が目標株価を上げた日本カーボンが高い。野村証券が運輸セクターでの推奨を継続したセイノーホールディングスは急伸。これに対し、米アプライド・マテリアルズの売上高見通しが市場予想を下回り、半導体製造装置の東京エレクトロンやアドバンテストは安い。任天堂や鹿島も下げた。

  • 東証1部の売買高は13億310万株、売買代金は2兆2801億円、代金は4月23日以来、約1カ月ぶりの低水準
  • 値上がり銘柄数は1161、値下がりは824
    ドル・円相場と米10年債利回り
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