孫氏の第2メガファンド計画、ベンチャー不足と資金過剰を懸念する声

  • 「少な過ぎる未上場企業を狙う資金は既に過剰だ」:ルネサンス
  • 孫氏は第2ファンド出資巡り既に投資家と暫定交渉中だと関係者

ハイテクベンチャーの買収や新規株式公開(IPO)にこのところ最も大きな影響を及ぼしているのは何かとシリコンバレーやウォール街の投資家に尋ねたとしたら、孫正義氏の約1000億ドル(約11兆円)規模のビジョン・ファンドだとの答えが返ってくるだろう。

孫正義氏

撮影:Akio Kon / Bloomberg

  事情に詳しい匿名の関係者によれば、ソフトバンクグループの創業者で最高経営責任者(CEO)の孫氏は現在、第2のビジョン・ファンド設立に取り組んでいる。その規模は最初のものとほぼ同じで、来年にも始動する可能性があるという。非公開情報を理由に関係者は匿名を条件に語った。

  未上場のハイテク企業間の買収・合併を支援する新メガファンドが誕生すれば、創業者は事業拡大に必要な手元資金を得られるほか、初期投資家は持ち分を売却して流動性を手にする機会を持てる。しかしその一方で、既に膨れ上がっている評価額を押し上げるほか、他の投資家を締め出し、最終的に避けられない売却あるいはIPOと市場の精査を遅らすことにもなる。

  IPOに焦点を当てた上場投資信託(ETF)を運用するルネサンス・キャピタルのプリンシパル、キャスリーン・スミス氏は、「未上場企業はあまりにも少ないのに、それを狙う資金は既に過剰となっている」と指摘。「資金が過剰の時、リターンは低下する。こうした事が起きている」と説明した。

  関係者は、孫氏が第2のメガファンドへの出資について既に複数の投資家と暫定交渉を進めており、最初のファンドよりも幅広い投資家を集めそうだと語った。現在のビジョン・ファンドはサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)の政府系ファンド(SWF)が主要な出資者となっている。関係者らによると、第2ファンドへの出資はまだ最終決定されておらず、孫氏も計画を変更する可能性がある。ソフトバンクはコメントを控えた。

原題:A $200 Billion Question: Can Tech Swallow Another Son Mega Fund?(抜粋)

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