新興国は金融状況タイト化にぜい弱、債務が19兆ドルに膨張-フィッチ

  • 米金融当局は来年末までに少なくとも6回の利上げ実施と予想
  • 発行体の借り換えリスクが浮上か、新興国への投資意欲反転なら

新興国市場は債務水準が過去10年間に4倍に増えたことで、米金利が上昇しつつある局面において金融状況のタイト化に対してぜい弱になったと、フィッチ・レーティングスが指摘した。

  フィッチのリポートによると、新興国の未払い債務は19兆ドル(約2100兆円)と、10年前の5兆ドルから膨らんだ。現地通貨建て債券市場の発展にもかかわらず、借り手は外部の借り入れコスト上昇やドル高、資本流入の減速で苦境に立たされるだろうと、説明した。

  フィッチは米金融当局が来年末までに少なくとも6回の利上げを実施すると見込んでいる。

  フィッチでクレジット市場調査チームの責任者を務めるモニカ・インソル氏は、「緩和的な金融状況が想定よりも急激にタイト化すれば、新興国の債券は圧力を受けるだろう」と指摘。「新興国のリスクを選好する投資家の意欲が反転した場合、発行体は自国市場においても借り換えで困難に直面する可能性があるほか、資本流出によって為替あるいは外貨準備に圧力がかかる可能性がある」と続けた。

  米国や世界の投資家が米資産で高い利回りを得るのに伴い、新興国市場への資本フローは減少する可能性がある。これは経常赤字の穴埋めや対外債務の借り換えで既に厳しい状況にある各国政府にとって新たな圧力となり、通貨安あるいは外貨準備の減少につながる可能性があると、フィッチは分析した。

原題:Fitch Says EM Is Vulnerable as Debt Balloons to $19 Trillion (1)(抜粋)

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