北朝鮮、米国が一方的な核放棄要求なら米朝首脳会談を再考

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  • 「リビア形式」の非核化を主張したボルトン氏の発言に反発
  • 北朝鮮をリビアを比較するのはばかげていると金第1外務次官

金正恩委員長

Photographer: ED JONES/AFP
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北朝鮮は16日、米国が核兵器の放棄で「一方的な要求」をするなら、来月の米朝首脳会談開催を再考すると警告した。

  北朝鮮の金桂冠第1外務次官は、米国の最近の挑発的なコメントに失望したと述べた。国営朝鮮中央通信(KCNA)が同次官の談話を伝えた。談話では北朝鮮の非核化で、段階的ではなく一気に進める「リビア方式」を主張したボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の発言に「嫌悪」を感じ、拒否すると言明した。

ボルトン米大統領補佐官

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
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  金次官は「米国が一方的な核廃棄を強要し、われわれを追い詰めようとするなら、われわれは対話への関心を失い、今回の首脳会談に応じるかどうか再考せざるを得ない」と主張。トランプ大統領が北朝鮮を核保有国として受け入れない場合、歴代大統領の中でも「哀れで成果のない大統領」になるリスクを冒すと続けた。

  米ホワイトハウスは今のところコメントの要請に応じていない。中国は双方に「これ以上の挑発を避ける」よう呼び掛けた。

  この日、北朝鮮は予定していた韓国との閣僚級会談を中止すると突如発表。また6月12日の米朝首脳会談の運命について熟考するよう米国に警告した。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、米朝首脳会談で核兵器プログラムについて話し合うことに同意して以降、楽観論が広がっていたが、北朝鮮の動きはこうしたムードに水を差した。聯合ニュースによると、韓国政府は17日に国家安全保障会議を開催し、北朝鮮問題を協議することを決めた。

  この数週間、米国が対北朝鮮制裁を緩和するのに必要な措置を巡り、緊張が高まっていた。トランプ政権は金委員長に対し、何らかの見返りを得る前に核兵器を放棄するよう求めているが、金委員長はもっと段階的なアプローチを望んでいる。

  KCNAはこの日の早い時間、韓国との会談を「無期」延期するとし、定例の米韓空軍の合同訓練「マックスサンダー」など「不適切な行為」を理由に挙げた。

  その後、公表された金次官のコメントは、米朝首脳会談に向けた米国の姿勢全般に北朝鮮が不満を抱いており、特にボルトン氏のリビア言及に強く反発していることを示唆した。

  金次官は、「核保有国である北朝鮮と、核開発の初期段階にあったリビアを比較すること自体が極めてばかげている。米国は北朝鮮の寛大さと寛容な措置を弱さの表れと誤認しており、あたかもこれが米国の制裁と圧力の産物だと誇張、喧伝(けんでん)している」とも述べた。

原題:North Korea Threatens to Cancel Trump Summit on Nuclear Demands(抜粋)
North Korea Threatens to Scrap Trump Meeting on Nuclear Demands
*S. KOREA NSC TO DISCUSS N. KOREA ISSUES TOMORROW: YONHAP

(金次官の発言を一部差し替え、米中の反応など第4段落に加えます.)
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