3メガ銀の純利益は前期比5.2%減-マイナス金利、構造改革費重く

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  • 今期純利益は合計2兆1200億円の見込み-3行とも前期下回る
  • 大胆な構造変革にスピード感をもって取り組む-店舗再編など
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など邦銀3メガグループの今期(2019年3月期)連結純利益は合計で2兆1200億円となる見込みだ。前期実績比では5.2%減で、日本銀行のマイナス金利政策が引き続き圧迫要因となっているほか、構造改革対応コストなどが重しとなっている。

  各グループが14日、15日に発表した決算資料によると、MUFGの今期純利益目標は前期比14%減の8500億円、三井住友フィナンシャルグループが同4.7%減の7000億円、みずほフィナンシャルグループは同1.1%減の5700億円と3行とも前期比減を見込んでいる。MUFGと三井住友Fはブルームバーグのアナリスト予想を下回った。みずほFGは予想を上回った。

  決算発表を受けて16日のMUFG株の下げが目立っている。同社の今期純利益目標の前期比減少率が3行の中で最も大きかったことに加え、自社株買いが従来より減額されていた。MUFG株は一時、前日比5.3%安まで下落。午前の終値は同3.5%安の711.6円。

邦銀3メガは減益予想

出所:会社資料

  MUFGの平野信行社長は、今回の決算で「大胆な構造変革にスピード感をもって取り組まなければいけないことが明確になった」と総括し、今期を「持続的な成長軌道に復帰するための再創造元年」と位置付けた。みずほFGの坂井辰史社長は、基礎的収益力の向上が大きな課題とし、今年度は営業力や生産性向上などに取り組む姿勢を強調した。

  人口減少、高齢化が進む国内市場の構造改革は各社にとって喫緊の課題で、みずほFGは本部から現場への人員シフトを行うほか新規採用の絞り込みなどにより、今期700人削減を予定している。また8店舗を統廃合するという。MUFGは今後6年間で従来型窓口の店舗を半減、店舗数は2割削減する予定で、店舗再編に絡んだ減損として430億円を計上した。

厳しい経営環境

  JPモルガン証券の西原里江アナリストは、三井住友Fの今年度予想は保守的に見えるが、国際や法人部門がドライバーとなるもようでネガティブにとらえる必要ないと15日付のリポートで指摘した。マッコーリー・グループの守山啓輔シニアアナリストは「みずほは与信費用の戻りや株式売却に頼った決算内容となっており失望した」とコメント。また、MUFGについては非常に保守的との印象だと語った。

  16年に導入されたマイナス金利政策の影響は大きく、前期の資金利益は、MUFG、みずほともにマイナス。前年比316億円のプラスとなった三井住友Fでも国内は貸し出しによる利息は減少している。国部毅社長は、マイナス金利政策による同社の資金利益への今年度の下押し影響は政策導入前と比べて約500億円と見込んでおり、「厳しい経営環境は続く」と語った。

  各グループとも海外ビジネスの強化など、融資に頼らない収益源の拡大に努めてきたが、本業のもうけを示す業務純益は減少が続いている。

業務純益は減少が続く

メガ銀行は本業で低成長

出所:ブルームバーグ・グローバルデータ

Note: 業務純益の前年度比

(更新前の記事でJPモルガン証券の社名を訂正済みです)

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