Photographer: Tomohiro Ohsumi

ドル続伸、米長期金利上昇で対円で110円に接近-米小売売上高に注目

更新日時
  • 米10年債利回りは3.02%と、約4年ぶりの高水準に迫る
  • 米小売り堅調なら110円トライも、110円台は売り多そう-CIBC

東京外国為替市場ではドルが続伸。米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢となり、ドル・円は1ドル=110円台に接近した。

  15日午後3時16分現在のドル・円は前日比0.3%高の109円96銭。米長期金利の3%乗せを背景にドル買いが進んだ前日の海外市場の流れを引き継ぎ、朝方に一時109円79銭まで上昇。その後伸び悩む場面が見られたが、午後に入り米長期金利が再び騰勢を強めると、109円98銭まで値を切り上げた。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「米長期金利は3%台への上昇を繰り返しているうちに下値が切り上がってきそうで、ドル・円も同じ感じがする」と指摘。実際、「徐々に売りオーダーが消化されている感じ」だとし、米金利上昇などのファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)と米中貿易摩擦などのリスク後退で「ドル・円は上を試す環境が整ってきている」と話した。

  米10年債利回りは15日の時間外取引で3.02%まで上昇し、約4年ぶりとなる3.03%を付けた4月下旬以来の水準に達した。ドルは主要通貨全てに対して上昇。新興国通貨に対してもドル高が進み、対トルコリラで史上最高値を更新した。

  CIBC金融商品部の春木康部長は、目先は今夜発表の米小売売上高が注目で、「それなりに堅調な数字が出れば、ドル・円が110円を試す動きもありそう」と予想。ただ、110円台は売りが多いとみられ、ドル・円はじわじわと上がっていく感じになる可能性が高いと話した。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、4月の米小売売上高は前月比0.3%増の予想。3月は0.6%増と4カ月ぶりのプラスだった。国内総生産(GDP)の算出に使用される食品や自動車、建材、ガソリンを除くコア売上高は3月と同じ同0.4%増が見込まれている。

  先週のドル・円は、約1週間ぶりに110円台に乗せる場面が見られたが、その後発表された米国の消費者物価指数が市場予想を下回ったこともあり、週末にかけて109円台前半まで下落した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.1917ドル。約1週間ぶり高値(1.1996ドル)から反転した海外市場の流れを引き継ぎ、ドイツの国内総生産(GDP)発表後に1.1910ドルまで値を下げた。1-3月の独GDP速報値は前期比0.3%増と市場予想(0.4%増)を下回った。

  トルコ・リラは対ドルで一時1ドル=4.3981リラと最安値を更新。エルドガン大統領がブルームバーグテレビとのインタビューで、金融政策に対してより多くの責任を負う意向を表明したことを受け、売りが加速した。

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