1-3月GDP年率0.6%減、9期ぶりマイナス成長-消費低迷

更新日時
  • 個人消費は前期比横ばい、設備投資は0.1%減
  • 景気は「緩やかに回復との認識に変わりはない」と茂木再生相

Morning commuters walk past a man sitting outside Shinjuku Station in Tokyo.

Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

1-3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は9期ぶりのマイナス成長となった。大雪などの悪天候で個人消費が低迷し、輸出も減速した。市場予想を下回った。内閣府が16日発表した。

キーポイント

  • 実質国内総生産は前期比0.2%減、年率換算0.6%減(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ横ばい、0.1%減)-マイナス成長は2015年10-12月期以来 
  • 個人消費は横ばい(予想は横ばい)
  • 設備投資は0.1%減(予想は0.4%増)


背景

  茂木敏充経済再生担当相は談話を発表し、マイナス成長の要因として野菜価格の上昇や前期に増加したスマートフォンの反動減を挙げた。景気については「緩やかに回復しているとの認識に変わりはない」との見方を示した。先行きは雇用や所得環境の改善が続いていることから消費や設備投資を中心に景気回復を見込むものの、「海外経済の不確実性や金融資本市場の影響に留意する必要がある」としている。

  天候不順により野菜が高騰し、消費を下押しした。円高や米中の貿易摩擦など懸念材料も浮上し、輸出も伸び悩んだ。新設住宅着工戸数が減少した影響で、住宅投資も低調だった。ただ世界経済は好調で、景気の減速は一時的との見方が強い。

  日本銀行は4月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2018年度の実質GDP成長率の見通し(政策委員の中央値)を前回1月時点の1.4%増から1.6%増、19年度を0.7%増から0.8%増に上方修正した。黒田東彦総裁は10日の講演で、海外経済が着実に成長していくと見込まれるため、「わが国の輸出は増加基調をたどり、景気をしっかりと支え続ける」との見方を示した。

エコノミストの見方

  • 農林中金総合研究所の南武志主席研究員は、マイナス成長は「転換点と言うより一時的なもの」と分析し、4-6月期以降はプラス成長に戻るとの見方を示した。ただ人手不足などを受けて2018年度の成長率は17年度を下回るとみている。今回、弱かった内需については回復する可能性が十分あり、18年度は「外需よりは内需がそれなりの力を発揮する」と述べた。
  • ソシエテ・ジェネラル証券の会田卓司チーフエコノミストは発表後のリポートで、1-3月期は天候不順と生鮮食品価格上昇による購買力の低下など、「特殊要因により一時的に日本経済の活動が止まった印象だ」と指摘。4-6月期は消費、設備投資ともに持ち直し、「1%程度の潜在成長率を上回るトレンド」に戻るだろうとみている。

詳細

  • 住宅投資は前期比2.1%減
  • 財貨・サービスの純輸出の寄与度はプラス0.1ポイント-前期はマイナス0.1ポイント
  • 民間在庫の寄与度はマイナス0.1ポイント-前期はプラス0.1ポイント
  • 10-12月期は前期比0.1%増、前期比年率0.6%増と、2次速報値(それぞれ0.4%増、1.6%増)から下方修正
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えました.)
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