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【個別銘柄】スズキ急伸、KDDIやパナソニク高い、旭化成は下落

更新日時
  • スズキは実績上振れで野村証はトップピックに、KDDIは還元好感
  • パナソニクは業績信頼度高まると評価、旭化成は今期営業減益の計画

11日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  スズキ(7269):前日比9%高の6143円。2018年3月期営業利益は前の期比40%増の3742億円と従来計画3000億円から25%上振れた。野村証券は同証予想の3550億円を上回った、高採算な登録車販売の拡大で日本の収益が想定以上に改善、開発費や償却費が想定以下だったことが主因と分析。同証では今期も営業増益を予想した。投資判断は「買い」を継続し、完成車メーカーのトップピック推奨に引き上げた。目標株価は6850円から7200円に見直した。

  KDDI(9433):3.3%高の2979.5円。19年3月期営業利益計画は前期比5.9%増の1兆200億円。同時に発行済み株式総数の2.62%、1500億円上限に自己株取得することとなども発表。SMBC日興証券は、今期は中期計画の最終年度で3年間の営業利益年率平均7%成長を達成する計画が株価に織り込み済みであっても、設定された今期営業利益計画は好印象と評価。昨年同様に自社株買いの実施が予想されていたが、規模は株式市場での期待より大きいとした。

  パナソニック(6752):4.9%高の1638円。19年3月期営業利益計画は前期比12%増の4250億円、18年3月期営業利益は前の期比38%増の3805億円と従来計画から8.7%上振れた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、前期実績の上振れを考慮すると、今期計画はリスク要因を織り込んでいるがアップサイドは織り込んでいない保守的な計画の可能性と指摘。業績への信頼感が高まった点は市場から好意的に評価されるるだろうとみる。

  旭化成(3407):3.2%安の1469.5円。11日午後発表した19年3月期営業利益計画は前期比4.3%減の1900億円と市場予想2013億円を下回った。マテリアル事業とヘルスケア事業で減益を見込む。マテリアル事業ではアクリロニトリルや合成ゴムなどの交易条件悪化や円高の影響があるほか、ヘルスケアでは営業活動強化に伴う販管費増加などが利益を押し下げる見通し。

  千代田化工建設(6366):6.1%高の1120円。19年3月期営業損益計画は115億円の黒字と、前期の123億円赤字から改善すると11日昼に発表した。市場予想は94億4400万円。オーストラリア、米国、ロシア、インドネシアで遂行中のLNGプロジェクトほか手持ち工事を着実に遂行、受注工事高は8000億円(前期3012億円)を計画した。

  日本ハム(2282):4.8%安の4470円。18年3月期営業利益は前の期比8.5%減の492億円と従来計画520億円を下回った、原材料高騰や人手不足を背景に人件費増などが響いた。19年3月期計画は500億円。JPモルガン証券では市況変動による利益目標の未達成は致し方ないが、設備投資の増加計画が想定以上に大きく、新・中期計画期間のフリーキャッシュフローは3年間累計ではマイナスで株主還元は望みにくいと予想。投資判断を「オーバーウエート」から「アンダーウエート」へ下げた。

  みらかホールディングス(4544):17%安の3485円。18年3月期営業利益は前の期比37%減の176億円、今期計画は7.7%増の190億円。前期業績の昨年11月予想比未達、臨床検査薬事業での主要顧客との契約終了決定を受け、20年3月期営業利益目標を290億円から250億円へ修正した。野村証券では前期業績が下振れた要因は業務改革加速による費用増で、人員増や固定費増が今期業績にも影響と指摘。前期の固定費増や20年3月期のIVD事業の案件喪失を織り込み、同証業績予想を減額した。

  ディー・エヌ・エー(2432):3.4%安の2104円。19年3月期営業利益計画は前期比44%減の155億円、海外子会社清算完了に伴う収益計上がなくなることなどが響く。みずほ証券は、利益計画は同証予想360億円や市場予想252億円を大きく下回ると指摘。計画には任天堂との協業の新作寄与が織り込まれていないことや新規事業の先行投資増加など評価・考慮すべき点がいくつかあるものの、第一印象でネガティブサプライズ視されることは避けられないとみる。

  楽天(4755):4.4%安の778.2円。1ー3月期営業利益は前年同期比31%減の281億円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、市況が助けたフィンテックと弱い国内ECのパフォーマンスで決算自体はネガティブな印象と指摘。国内ECは投資先行ながらGMV(総取扱高)成長率が12%にとどまり、OP(営業利益)マージンも低下トレンド、事業のパフォーマンスは弱いとみる。

  ヤクルト本社(2267):7.7%高の7860円。10日午後の決算発表後に株価が下落したことについてSMBC日興証券では19年3月期営業利益計画がコンセンサス予想を大きく下回ったことが原因だが、過度に悲観視する必要はないと指摘。想定外は医薬品の赤字見通しだが、同社は赤字を放置することはないと説明会で言及、来期の損益は改善に向かうだろうなどと予想した。投資評価は「アウトパフォーム」継続。

  太陽誘電(6976):14%高の2288円。18年3月期営業利益はその前の期に比べて63%増の202億円、今期計画は3.8%増の210億円。みずほ証券は、18年3月期実績は会社計画と市場期待をやや上回り、今期計画はコンセンサスに未達ながらも1ドル=105円の為替前提を考えると想定比良好と評価。需要構造変化(自動車や産機など新たな需要の貢献)により、セラミックコンデンサーの需要増加とミックス改善が継続しているとみられるなどと推測し、投資判断を「中立」から「買い」へ上げた。

  NISSHA(7915):2.4%安の2697円。1-3月期営業損失は18億2900万円と前年同期2億700万円から赤字幅が拡大。主力のデバイス事業で第2四半期の製品需要がスマートフォン向け中心に当初想定を下回る見通しとみて1-6月期営業損失予想を13億円から61億円へ下方修正した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、市場の見通しを大幅に下回る第1四半期と下方修正された上期会社予想(同証予想は営業損失14億円、市場コンセンサス同13億円)を受け株価は短期的に下落するだろうと指摘した。

  平田機工(6258):12%安の9080円。18年3月期営業利益は前の期比14%増の93億7100万円、今期は人件費や原材料費の増加が懸念される中、31%減の65億円と計画。みずほ証券では前期は同証予想の100億円に届かず、今期も増収減益計画でネガティブサプライズと指摘。会社計画には自動車関連生産設備事業と半導体関連生産設備事業で開発費、原材料費、人件費の上昇が織り込まれているとの見方を示した。

  クックパッド(2193):12%安の556円。1-3月期営業利益は前年同期比58%減の8億3100万円だった。国内外の採用活動強化に伴う人件費や業務委託費が増えたほか、料理動画を中心とする新規事業の地代家賃などの費用増も利益を圧迫した。SMBC日興証券は、利用者数減の中、先行コスト発生で大幅減益となった、5 月に大阪スタジオを稼働させるため第2四半期でもコスト増が発生すると指摘。他社との提携によるサービス拡充が利用者数の減少トレンドを食い止められるか、収益寄与がどのようにでてくるかを注視するとした。

  サッポロホールディングス(2501):5.2%安の2920円。1-3月期営業損失は55億500万円と前年同期の36億5500万円から赤字拡大した。発泡酒・新ジャンルの売上数量が前年同期を下回ったほか、食品・飲料事業で国内外の飲料販売が低調に推移した。18年12月期営業利益計画は前期比46%増の187億円を維持。

  GMOインターネット(9449):13%高の2472円。1-3月期営業利益は前年同期比49%増の52億7000万円と、市場予想の50億9000万円を上回った。SMBC日興証券では第1四半期はアクセス事業とセキュリティ事業の成長が加速してきたことに加え、インターネット金融事業が復調してきたことが成長ドライバーとなったと分析。決済事業のみならず、アクセス事業、ドメイン事業、セキュリティ事業が本格的に成長してきたことに改めて目を向けるべき局面にあるとした。

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