黒田日銀総裁:2%をできるだけ早期に実現する約束に変わりはない

  • 達成期限を念頭に置いて金融政策を運営しているわけではない
  • 現行のイールドカーブが最も適切、強力な緩和を進める

日本銀行の黒田東彦総裁は、物価目標2%の達成時期を経済・物価情勢の展望(展望リポート)に明記しなくなったものの、目標を「できるだけ早期に」実現するという約束に変わりはない、との考えを改めて示した。10日、都内で行った講演で述べた。

  黒田総裁は2%の達成期限は設定しておらず、「期限を念頭に置いて金融政策を運営しているわけではない」と言明。2%達成時期の削除は物価安定目標の位置付けや性格を変更したものではなく、「政策運営スタンスを明確にする意味合いもある」と述べた。

  また、低金利の悪影響を考慮したとしても、現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の下で目指しているイールドカーブ(利回り曲線)が2%へのモメンタム(勢い)を維持するのに「最も適切」だと説明。2%を「できるだけ早期に実現するため、今後とも強力な金融緩和を進めていく」と語った。

  日銀は先月27日公表した展望リポートで、従来は2019年度ごろとしていた物価目標2%の達成時期を削除した。金融政策決定会合では、金融政策運営の現状維持を賛成多数で決定した。

  講演後の質疑応答では、黒田総裁は最近の原油高について「世界経済の改善による需要の回復も影響している」と指摘。原油高は「交易条件の悪化を通じ、わが国の実質購買力低下につながる」一方で、「世界経済の改善に伴うものなら輸出の増加を通じて景気に好影響もある」と語った。

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