AT&Tやノバルティス、対応に追われる-ポルノ女優代理人の暴露で

  • 複数企業が大統領の個人弁護士コーエン氏の会社の口座に支払い
  • 不動産コンサルティングや米政策情報提供への対価と各社は説明

ポルノ女優「ストーミー・ダニエルズ」として知られるステファニー・クリフォードさんの代理人であるマイケル・アベナッティ弁護士が、大統領との性的関係の口止め料をクリフォードさんに支払ったとされる大統領の個人弁護士マイケル・コーエン氏の銀行口座にAT&Tやノバルティスなどから振り込みがあったと暴露したことで、これら企業が対応を余儀なくされている。

アベナッティ弁護士

写真家:Victor J. Blue / Bloomberg

  アベナッティ弁護士の8日夜のツイッター投稿は、コーエン氏が2016年米大統領選挙の直前に開設した口座を経由した資金の流れを巡り、さまざまな疑惑を引き起こした。同弁護士が、ロシアの新興財閥でプーチン大統領とつながりがあるビクトル・ベクセリベルク氏に関連する投資ビークルからも同口座にかなりの額の振り込みがあったと述べたことから、ロシアとトランプ大統領との関係の新たな切り口が示唆されたほか、AT&Tとノバルティス、韓国航空宇宙産業にも疑惑の目が向けられた。

  これら3社は8日遅く、コーエン氏のペーパーカンパニー、エッセンシャル・コンサルタンツの口座に振り込みをした事実を認めた。3社とも、不動産コンサルティングや米政権の政策への識見提供など正当な仕事への対価だったと説明した。このペーパーカンパニーは、コーエン氏がクリフォードさんに13万ドルの口止め料を支払うため設立した会社。

  しかし、アベナッティ弁護士が指摘した各社の支払いは、ほんの一部だった可能性がある。ノバルティスは9日、コーエン氏に支払った額は120万ドル近くと、アベナッティ氏が同社について言及した40万ドルを大きく上回っていることを明らかにした。

  ノバルティスはトランプ政権のヘルスケア政策に関する助言サービスを得るため、コーエン氏の会社と2017年3月に1年契約を結んだと説明。同社は早い段階で同サービスを受けるのをやめると判断したが、契約上、毎月10万ドルを若干下回る金額を払い続けたと述べた。

  一方、AT&Tは昨年、トランプ政権が反トラスト法(独占禁止法)執行や法人税改革などの問題をどう処理するかについて助言を得るため、コーエン氏の会社を起用した。ブルームバーグが入手した社内電子メールで明らかになった。AT&Tはロビイング活動などは得られず契約は昨年12月に解除したとした上で、コーエン氏の会社への支払いに関する追加の質問には回答しなかった。

  アベナッティ弁護士は9日の電話インタビューで、コーエン氏は誰が何のために同氏の口座に支払いを行ったかを明らかにすべきだと述べた。同弁護士は計400万ドル超の振り込みがあったとみている。一方、同弁護士が情報をどこで入手したのかは不明で、米財務省は9日、銀行秘密保護法(BSA)違反がないか調べていると明かした。また、マンハッタンの連邦地検はコーエン氏の事業に関連した銀行詐欺などの可能性を捜査中。

原題:Trump Salvo by Daniels’s Lawyer Forces Global Damage Control (4)(抜粋)

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