日中首脳:経済協力拡大で合意、インフラ整備で新フォーラム設置へ

  • 金融協力も強化、中国が日本に2000億元のRQFII枠付与
  • 衝突回避へ海空連絡メカニズム、李首相が安倍首相に訪中を招請

安倍晋三首相は9日、中国の李克強首相と東京都内で会談し、第三国へのインフラ整備や金融など経済協力の拡大で合意した。両首脳が共同記者発表で明らかにした。

首脳会談に臨む安倍首相と中国の李克強首相

item: North Korea. Photographer: Kim Kyung-Hoon/Pool via Bloomberg

  安倍首相は「競争から協調へ、日中関係を大きく発展させていくことによって、地域、世界のさまざまな課題に共に手を携えて大きな責任を果たすことができる」と強調。李首相も自らの訪日は「中日関係を再び正常な軌道に戻し、長期的、安定的発展を維持するためだ」と通訳を通じて語った。

  李首相は安倍首相の中国への公式訪問を招請。安倍首相も適切な時期に実現させる考えを示した。今年は日中平和友好条約締結40周年にあたる。野上浩太郎官房副長官は年内訪中を目指していることを記者団に明らかにした。

経済協力

  具体的な協力分野として両首脳は、第三国で日中民間企業によるインフラ協力を進めていくため、官民の新たなフォーラムを設置することで合意。安倍首相が訪中する際に第1回フォーラムを開催する方針だ。

  金融分野の協力も進展があった。国営新華社通信によると、中国は日本の金融機関などが人民元で中国本土の証券に投資できるようにする「人民元適格国外機関投資家」(RQFII)の枠を2000億元付与することで合意。李首相は共同記者発表で、通貨スワップ協定の締結についても関連機関に協議を加速させると明らかにし、日中の経済協力は「新たな段階に押し上げられようとしている」と述べた。

  一方、海上などでの偶発的衝突を防ぐため、防衛当局者をホットラインなどで結ぶ「海空連絡メカニズム」設置でも日中の担当者が覚書に署名した。安倍首相は「相互の信頼を醸成することで、東シナ海を平和、協力、友好の海とする」と語った。安倍首相によると、北朝鮮問題への対応については李首相と国連安全保障理事会の決議実行など協調して行動することで一致した。

  李首相の訪日は就任後初めて。10日には天皇陛下と会見するほか、11日は安倍首相と共に札幌市内で開かれるフォーラムに出席する。

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