ドル・円、1週間ぶり高値-米長期金利上昇やM&A報道が追い風

更新日時
  • 米10年債利回りは4月26日以来の3%乗せに迫る
  • 武田薬品によるシャイアー買収合意でM&A報道に敏感-NBC

東京外国為替市場のドル・円相場は1週間ぶり高値を付けた。米10年国債利回りが約2週間ぶりに3%乗せに迫っているほか、リクルートによる米企業買収など日本企業の海外M&A(合併・買収)に関する報道も相場を押し上げる要因となった。

 ドル・円相場は9日午後3時13分現在、前日比0.4%高の1ドル=109円59銭。米10年国債利回りが一時2.995%と4月26日以来の水準まで上昇したのを背景に、5月3日以来のドル高値となる109円64銭まで上値を伸ばす場面があった。リクルートの米グラスドア買収報道も追い風となった。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円の上昇について「米金利上昇、仲値のドル不足、M&A報道が押し上げ、ストップロスの買いを付けた」と指摘。「足元のドル高・円高の流れで売られていたクロス円も円売り材料を受けて買い戻す動きが出て、ドル・円を支えた」と分析した。

  リクルートホールディングスは9日、就職支援サイトを運営する米グラスドアの全株式を12億ドル(約1300億円)で取得することを決定したと発表。買収費用は保有する現預金で全額賄うとしている。NBCのルー氏は「武田薬品によるメガ買収があった後だけに、規模に差があったとしても対外M&Aの材料に市場は反応しやすくなっている」と指摘した。

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  CIBC証券の大江一明エグゼクティブディレクターは米10年国債利回りの上昇について、米国のイラン核合意からの離脱と経済制裁の再開決定が180日間の猶予期間を設けたことでリスクオフの緩和につながっていること、原油価格の高止まりを受けたインフレに対する懸念などを背景に挙げた。「本日の10年国債入札や明日の30年公債入札を控えたポジション調整が一部入った」ことも米国債売りにつながったと言う。

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  ユーロ・ドルは同時刻現在、前日比0.2%安の1ユーロ=1.1844ドル。午後の取引終盤にかけてユーロへの売り圧力が強まり、一時は1.1837ドルと前日に引き続き昨年12月25日以来の安値を更新した。FXプライムbyGMOの柳沢浩カスタマーコンサルタントは、ユーロ安の背景として、イタリアの政治リスクを指摘。「早ければ来月にも総選挙があるかもしれず、ユーロは売られやすい状況」と説明した。

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