きょうの国内市況(5月9日):株式、債券、為替市場

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●日本株反落、中東不安定化を懸念-内需や精密安い、トヨタは切り返す

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  東京株式相場は反落。米国のイラン核合意からの離脱を受け、中東情勢が不安定化するとの懸念が広がった。医薬品や陸運、電気・ガス株など内需セクターが売られ、精密機器や電機など輸出株の一部、海運株も安い。一方、自社株買いを行うトヨタ自動車は午後の取引で上昇した。

  TOPIXの終値は前日比6.91ポイント(0.4%)安の1772.91と3営業日ぶりに下落、日経平均株価は99円81銭(0.4%)安の2万2408円88銭。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「米国で景況感が悪化し始めたタイミングで中東懸念といった悪材料が追加的に出ており、日本株は3月末以降の戻りが一服し、下押しリスクが意識されている」と言う。ホルムズ海峡封鎖の事態もリスクシナリオとして警戒すべきで、「トヨタ自動車の株価が決算発表後に上昇したものの、地政学リスクに軸足を置いている足元の市場は売り圧力が強まりやすい」とも指摘した。

  東証1部33業種は医薬品、電気・ガス、精密機器、海運、その他製品、倉庫・運輸、非鉄金属、不動産、陸運など24業種が下落。上昇はガラス・土石製品、水産・農林、パルプ・紙、輸送用機器、鉱業、銀行など9業種。

  売買代金上位では、シャイアー買収合意を受け国内外の格付け会社が格下げ方向の可能性を示した武田薬品工業、今期の営業利益計画が市場予想を下回った塩野義製薬が安く、第3四半期の増益率が鈍化したドンキホーテホールディングス、今期利益計画は弱いとみずほ証券がネガティブ視した横河電機は大きく下げた。半面、今期収益計画を増額した東海カーボン、第1四半期事業利益が増益のアサヒグループホールディングスは大幅高。営業増益計画のカプコンも急伸した。

  東証1部の売買高は17億2743万株、売買代金は2兆9264億円、代金は前日から11%増え、5月以降では最も多かった。値上がり銘柄数は754、値下がりは1237だった。

●債券先物が下落、円安や相次ぐ入札への警戒感から売り優勢に転じる

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  債券市場では先物相場が下落。米国がイラン核合意から離脱すると表明したことを受けて地政学的リスク増大の懸念が高まった海外市場の流れを引き継いで買いが先行した後、外国為替市場での円安や相次ぐ入札による需給緩和の観測を背景に下げに転じた。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比2銭高の150円86銭で取引を開始し、直後に150円87銭に上昇。しかし、その後は軟化して4銭安の150円80銭まで下げた。午後には150円85銭と再び上昇する場面もあったが、結局は3銭安の150円81銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、全体的に動意薄の中、大型連休明けとあって入札が相次ぐ日程への警戒感があったと指摘。日銀の国債買い入れオペは強い結果ではなかったとも述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と同じ0.045%で推移。新発5年物の135回債利回りは0.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.105%で取引された。

  超長期ゾーンでは、新発20年物の164回債利回りが0.525%、新発30年物58回債利回りは0.735%と、ともに横ばい。新発40年物の10回債利回りは横ばいの0.87%で寄り付いた後、0.865%を付けた。

  日銀はこの日、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下、5年超10年以下の長期国債買い入れを実施。オファー額はそれぞれ2500億円と3300億円、4500億円で、いずれも前回と同じだった。市場の需給状況を映す応札倍率は5年超10年以下で前回からやや上昇した。

●ドル・円、1週間ぶり高値-米長期金利上昇やM&A報道が追い風

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  東京外国為替市場のドル・円相場は1週間ぶり高値を付けた。米10年国債利回りが約2週間ぶりに3%乗せに迫っているほか、リクルートによる米企業買収など日本企業の海外M&A(合併・買収)に関する報道も相場を押し上げる要因となった。

  ドル・円相場は9日午後3時13分現在、前日比0.4%高の1ドル=109円59銭。米10年国債利回りが一時2.995%と4月26日以来の水準まで上昇したのを背景に、5月3日以来のドル高値となる109円64銭まで上値を伸ばす場面があった。リクルートの米グラスドア買収報道も追い風となった。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は、ドル・円の上昇について「米金利上昇、仲値のドル不足、M&A報道が押し上げ、ストップロスの買いを付けた」と指摘。「足元のドル高・円高の流れで売られていたクロス円も円売り材料を受けて買い戻す動きが出て、ドル・円を支えた」と分析した。

  リクルートホールディングスは9日、就職支援サイトを運営する米グラスドアの全株式を12億ドル(約1300億円)で取得することを決定したと発表。買収費用は保有する現預金で全額賄うとしている。NBCのルー氏は「武田薬品によるメガ買収があった後だけに、規模に差があったとしても対外M&Aの材料に市場は反応しやすくなっている」と指摘した。

  ユーロ・ドルは同時刻現在、前日比0.2%安の1ユーロ=1.1844ドル。午後の取引終盤にかけてユーロへの売り圧力が強まり、一時は1.1837ドルと前日に引き続き昨年12月25日以来の安値を更新した。

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