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中東情勢や米国の動向注視、業績好調な商社の経営リスク-各社トップ

今期(2019年3月期)に最高益を連続で更新する見通しを示すなど業績好調な総合商社業界。経営リスクとして各社トップが警戒するのは、中東情勢などの地政学リスクやトランプ米大統領の動向だ。8日までに行われた決算会見での発言をまとめた。
 
  「中東情勢はわれわれの仕事に大きな影響を与える」と三井物産の安永竜夫社長。「イランを巡る動きがさらにエスカレートした場合、どういうふうに波及してくるのか引き続き注意が必要」と語る。

  トランプ米大統領は8日(日本時間9日未明)、イランの核開発プログラムの抑制を目的とした15年の合意から米国は離脱し、対イラン経済制裁を再開すると発表した。

  経済制裁による影響について三菱商事の垣内威彦社長は、イランとのビジネスは現状ほとんどないとして「影響はない」との見方を示した。丸紅の国分文也社長も「業績に大きく影響が出ることはない」としており、直接的な影響は少ないもようだ。

  伊藤忠商事の岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)は「トランプ大統領がどういう言動、政策を打ち出すかによって為替などいろいろなものが連動する。一にも二にも『トランプリスク』だ」と語る。三井物の安永社長も「トランプ政権のやり方を見ていると、ディールが成立する限りはとことん相手を追い詰めることはしないと読んでいるが、この動きについては政権発足以来ずっと注視している」と述べた。

米中の貿易摩擦問題

  一方、米中間での貿易摩擦も問題となっているが、三菱商の垣内社長は「基本的な政治体制が異なる巨大大国がいろいろな面でせめぎ合っている。収れんの仕方によって非常に大きな影響が出る可能性がある」と話す。

  丸紅の国分社長は「米中の貿易摩擦が今すぐ直接的な業績への大きな懸念とは考えていない」と指摘。ただ、中国が米国から大豆など穀物の輸入を禁止した場合、米国の穀物価格が下がり、農家の収入の落ち込みにもつながるとして、米国で展開する主力事業の肥料販売会社ヘレナや穀物集荷を手掛けるガビロンに影響が及ぶ可能性はあるとの認識を示した。

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