【個別銘柄】武田薬や三菱商高い、三菱重下落、ケーズやスルガ銀急落

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  • 武田薬はクレディSが買収交渉決着にらみ格上げ、三菱商は決算評価
  • 三菱重は実績・計画とも予想比下振れ、ケーズHDは減益計画を嫌気

8日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  武田薬品工業(4502):前日比4%高の4638円。クレディ・スイス証券は投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に上げた。シャイアー買収の報道から株価は20%強下落しているが、買収によるグローバル製薬業界でのポジショニング上昇、利益水準の高まり、製品ポートフォリオと新薬開発パイプラインの補完性の高さなどを考えれば、そろそろ本買収案件を前向きに捉えてよいタイミングと分析。買収交渉で合意に達すれば、これまでの不透明感が払拭(ふっしょく)され株価の重しが外れるとみる。武田薬は8日午後3時にシャイアー買収を正式発表した。

  三菱商事(8058):4.6%高の3177円。2019年3月期純利益計画は前期比7.1%増の6000億円と8日午後に発表、アナリスト予想の5682億円を上回った。前期に計上した一過性損失の反動や巡航利益が堅調に推移することが要因で、2期連続で過去最高益を更新する見込み。

  三菱重工業(7011):4%安の4110円。8日午後に発表した18年3月期純利益はその前の期に比べて20%減の705億円と、従来計画800億円やアナリスト予想の864億円から下振れた。インダストリー&社会基盤ドメインで将来リスクに対する引当処理実施や航空・防衛・宇宙ドメインでMRJの研究開発費が増加したことなどが要因。今期計画は800億円で、アナリスト予想978億円に届かず。

  アイフル(8515):6.6%高の388円。18年3月期純利益速報値は39億円、従来計画は100億円だった。SMBC日興証券では、今回利息返還損失引当金に123億円を追加繰り入れし、利息返還に伴う債権放棄にかかわる引当金37億円の戻し入れを行う結果、おおむね2年分の引当金を確保したと指摘。足元の減少ペースを踏まえれば「過払い問題は実質収束」と言える点、営業費用下振れで18年3月期営業利益は実質18億円上振れと見込まれる点などから、今回の業績予想修正はポジティブと評価した。

  ケーズホールディングス(8282):8%安の1453円。19年3月期営業利益計画は前期比2.5%減の300億円。みずほ証券では会社計画営業利益は同証想定の345億円、市場コンセンサスの346億円を下回り、ネガティブサプライズだと指摘。会社側では粗利益率の悪化や販売管理費比率の高止まりを織り込むが、今期を見通す上で粗利益率の動向や販管費コントロール、競合他社の改装が同社の市場シェア上昇につながるかがポイントだとした。

  関西電力(9503):4.4%高の1669円。野村証券は販売電力量の増加と固定費削減から19年3月期の経常利益予想を1828億円から2063億円、20年3月期を1653億円から1903億円に増額。目標株価を1350円から1710円に変更した。投資判断は「中立」を継続。

  スルガ銀行(8358):7.9%安の1422円。同行の融資を受けてシェアハウスを購入した約150人を支援する弁護団は7日夕の記者会見で、契約者がスルガ銀に提出した銀行の取引履歴などで弁護団が入手している13人分が全て改ざんされていたと指摘。弁護団はスルガ銀行員と不動産販売会社の会話とされる録音を公開した。日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは音声公開などの同会見により、「投資家は銀行側が改ざんなどに関与していたのではないかと懸念し、イメージ悪化や引当金積み増しの可能性を不安視した」と言う。

  東京建物(8804):4.2%安の1631円。住宅事業で都心部の大型マンション計上戸数が大幅に増えたことが寄与し、1ー3月(第1四半期)営業利益は前年同期比3.5倍の223億円だった。ゴールドマン・サックス証券では、同証事前予想87億円を大きく上回ったもののマンション売上計上タイミングのずれが主因、大幅増益も会社計画通りの進捗(しんちょく)と指摘。一方で、新規に物流施設用地を取得したことや、ASEAN地域での分譲住宅投資など海外への投資拡大はややネガティブだとした。

  浜松ホトニクス(6965):2.4%高の4360円。17年10月-18年3月期営業利益は前年同期比34%増の150億円、18年9月期営業利益予想を従来の236億円から前期比16%増の266億円へ上方修正した。野村証券では、上方修正された通期計画は同証営業利益予想255億円をやや上回る、要因は固体事業部のうち半導体検査向けと分析装置向けのイメージセンサー好調だろうと分析。投資判断の「買い」を継続した。

  ユナイテッドアローズ(7606):2.7%高の4130円。18年3月期営業利益は前の期比15%増の105億円だった。実店舗の販売力を高めながらネット通販売上拡大に向けた取り組みを進めるなど19年3月期は前期比3.2%増の109億円を見込む。SMBC日興証券は、計画はいつもながらコンサバで売り上げ好調による上振れを期待するとした。

  トクヤマ(4043):1.9%高の3785円。ジェフリーズ証券は投資判断を「ホールド」から「買い」に上げた。同社の営業マンは特定の理由なしに輸出価格よりも低い価格で国内顧客に販売する傾向がある、横田社長は営業マンの行動・態度の変化を促していると評価。業績予想に日本国内の苛性ソーダの値上げ幅が想定を上回ることを反映、18年3月期営業利益は推定413億円(従来375億円)、19年3月期は410億円(同370億円)に増額した。

  マルハニチロ(1333):5.7%高の3900円。19年3月期営業利益は前期比2.1%増の250億円を計画、前期6.9%減から回復する見通し。漁業・養殖事業では、まき網事業を主力とする漁業部門とマグロ・カンパチ・ブリの養殖部門を両軸に事業を推進、加工事業では研究開発部門との連携などで商品開発力強化を図り収益向上を目指す。

  プリマハム(2281):7.3%高の673円。19年3月期営業利益は前期推定比2割超増の160億円強になる公算が大きいと日本経済新聞が報道。主力の加工食品事業でソーセージやサラダチキンの好調が続き、17年3月期以来、2期ぶりに最高益を更新するという。

  アース製薬(4985):5.1%安の5440円。1-3月期営業利益は前年同期比62%減の11億9800万円だった。子会社の新規連結などで売上高は前年同期並みだったが、売上構成の変化に伴う粗利率の低下や各種プロモーション実施による費用増、物流コストの高騰などが響いた。

  バローホールディングス(9956):4.2%安の2933円。18年3月期営業利益は従来計画を22%下回る135億円になったようだと発表。スーパーマーケット事業での改装費用増加や改装未着手店舗の収益悪化、ホームセンター事業での大規模改装に伴う経費負担などが利益を押し下げた。

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