Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

死亡宣告を拒むLIBOR-代替指標の信頼性に疑問、復権狙う動きも

  • 廃止が決まったはずのLIBORに第2のチャンスをうかがう動き
  • 連動する先物の取引が始まるSOFRには厳しい目が注がれている
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

金融市場の将来を左右する一つの争いが起きつつある。ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は2021年末までに廃止されることが決まり長らく窮地に追い込まれていたが、代替指標と期待された担保付翌日物調達金利(SOFR)の信頼性を巡る疑問が山積する中で、ドル建て資産に連動する代表的なグローバル金利指標の地位を失いたくないLIBOR陣営が反転攻勢に動いている。

  LIBORは一連の金利操作スキャンダルによって評判が大いに傷ついたとはいえ、370兆ドル(約4京400兆円)強に相当するさまざまな通貨建ての金融商品を指標として今も支えている。これに対し、米連邦準備制度理事会(FRB)がニューヨーク連銀の下に設置し、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループ、ブラックロックといったウォール街の大手金融会社も加わった代替参考金利委員会(ARRC)が、LIBORに替わる候補としてSOFRを選定した。

  ジェフリーズのチーフ・ファイナンシャルエコノミスト、ウォード・マッカーシー氏は、LIBORからの切り替えについて、今後数年の「金融市場における最も重大な動きになるだろう」と指摘。「LIBORに連動する300兆ドル強に相当する金融資産が存在し、それを他に切り替えるとすれば、300兆ドル分のポートホール(穴)が生じる恐れがある」との見方を示す。

  LIBORの代替指標として最も注目されるSOFRは4月に公表が開始されたが、算出の際に特定の取引を誤って組み入れるミスが発覚し、ますます厳しい視線が注がれている。LIBORの発表主体であるICEベンチマーク・アドミニストレーションが、LIBORの復権に動くタイミングとして、これほど決定的な局面はまずないだろう。

  SOFRに連動する先物の取引がシカゴ市場で7日に始まる。信頼性がさらに打撃を受けることになれば、SOFRが軌道に乗る前に市場が積極的な利用を思いとどまる事態にもなりかねない。

The Legacy of Libor

It's still used to benchmark over $370 trillion of financial products in five currencies

Source: ISDA

Note: Figures reflect face value of contracts benchmarked

Libor's Footprint

More than $150 trillion of financial products are tied to the dollar-based rate

Sources: BIS, Bloomberg, CME, DTCC, Federal Reserve, JPMorgan

原題:Libor’s Refusal to Die Sets Up $370 Trillion Benchmark Battle(抜粋)

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