Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米国債の転換点、トレーダーが熟考-今週の入札は前四半期から増加

  • 米財務省の米国債入札増額で供給が再び焦点に
  • 米財務省は3年債と10年債、30年債を今週入札-計730億ドル相当
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米財務省の当局者らは、増え続ける米国債発行について、需要を心配していないと述べているが、債券投資家は自らの判断を間もなく下す。

  米財務省は今週、3年債と10年債、30年債で計730億ドル(約8兆円)の国債入札を行う。拡大する財政赤字の穴埋めに向け、前四半期の同時期より70億ドル増やす。同省は5月2日に利付債と変動利付債の発行を増額すると発表しており、それ以来初めての入札となる。前四半期は2009年以来の発行額増加となっていた。

  次の国債供給の波を債券市場がどう受け止めるかは、政府の借り入れコストを決めるだけにとどまらない。利回りが数年ぶりの高水準近くにある中、投資家が今回の供給をどう消化できるかで債券安再開の有無も決まってくる。ブラックロックのリック・リーダー氏によると、最近の入札は必ずしも楽観する理由ではないという。先月は利回りが高い水準だったにもかかわらず、一部の入札で需要が振るわなかった。

  ブラックロックで債券担当グローバル最高投資責任者(CIO)を務めるリーダー氏は4日のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「入札の失敗をどう定義するかという問題になるが、実にまずい入札は幾つかあった」と指摘した。

  10年債利回りは4月に14年以来となる3%台を付けた後、高止まり状態にある。先週は4月の米雇用統計で賃金と雇用の伸び悩みが示されたことから、2.95%で終了した。

  モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントで債券運用に携わるジム・キャロン氏は、10年債利回りが3%目前にあるだけに、買い手を引き付けるにはその大台を再び上回る必要があろうと指摘。それがディーラーによるヘッジを背景とした入札前の急落を暗示する可能性があるという。

  キャロン氏は「2.85%や2.90%、2.95%という水準はかなり長く続いており、もはや興味を起こさせるものではない」と指摘。「買いのチャンスは複数回あった。投資家に関心を持たせ、ワクワクさせるには、3%を超える必要がある」と付け加えた。

原題:Bond Traders Ponder Tipping Point as Auctions Grow Ever Larger(抜粋)

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