債券先物が小幅高、日銀オペ巡る好需給観測で-10年入札控え上値限定

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  • 長期金利は横ばい0.04%、超長期債安く新発20年利回り0.52%に上昇
  • 1月以降はステルステーパリングの限界意識-メリル日本証

債券市場では先物が小幅高。日本銀行の長期国債買い入れオペを巡り、好需給環境が継続するとの観測が相場を支えた。一方、あすの10年利付国債入札を控えて上値は限定的となった。

  7日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前営業日比5銭高の150円88銭で取引を開始。午前の取引で一時150円91銭まで上昇したものの、午後から上値がやや重い展開となり、結局は3銭高の150円86銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「1月の日銀オペ減額後の円高進行でステルステーパリングの限界が意識されており、ドル・円相場が1ドル=110円を確実に超えてこないと機動的に減額をしにくくなっている」と指摘。「超長期ゾーンのフラット化が進行する局面でも減額ができないということが市場に見透かされている面がある」とし、国債発行額が減っている中で、日銀が買い入れを減らさないのであれば、円債の需給は引き締まる傾向にならざるを得ないとみる。

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  現物債市場は取引に慎重な展開。長期金利の指標となる新発10年物国債の350回債は午後に入り取引が成立、日本相互証券が公表した前営業日午後3時時点の参照値から横ばいの0.04%の利回りで寄り付き、その後も同水準で推移した。超長期債は下落。新発20年物の164回債利回りは0.52%、新発30年物58回債利回りは0.73%、新発40年物の10回債利回りは0.855%と、それぞれ0.5ベーシスポイント(bp)上昇した。

  日銀はこの日、残存期間1年超5年以下と10年超の長期国債買い入れオペを実施した。買い入れ通知額は1-3年が2500億円、3-5年が3300億円、10-25年が1900億円、25年超が700億円とそれぞれ前回から据え置かれた。応札倍率は1-3年が前回から低下した一方、その他のゾーンでは上昇した。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧下さい。

  メリル日本証の大崎氏は、オペ結果について「ほぼ予想通りで強い内容ではなかった。超長期ゾーンが若干弱めで、午後の売り圧力につながった面がある」と説明した。

10年債入札

  財務省は8日に10年利付国債の価格競争入札を実施する。350回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同じ2兆2000円程度となる。今回入札から発行が翌営業日(T+1)となる。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  メリル日本証の大崎氏は、「前回入札では期初の需要で低い金利水準でもこなしたが、今回は事前に買われ過ぎるとテールが出る恐れがある。市場ではショートカバーニーズが観測されており、入札まで10年債が強くなる可能性があるとの声もある」と指摘。一方で、「カーブ上では超長期債の割高感があり、入れ替え需要も見込まれる。金利低下させてまでは買いたくないものの、0.05%を超える水準ではそれなりにニーズはある」と言う。

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