米ゼロックス:アイカーン氏らとの和解合意が失効-現取締役留任

更新日時
  • アイカーン、ディーソン両氏は失効確認、「闘いを続ける」
  • 「不透明さ増した、再合意するか分からない」とアナリスト

米ゼロックスは3日、物言う株主のカール・アイカーン、ダーウィン・ディーソン両氏との和解合意が失効したと発表した。同合意ではゼロックスのジェイコブソン最高経営責任者(CEO)ら取締役が退任するとされていたが、失効により現取締役会が残留することになり、富士フイルムホールディングス(HD)によるゼロックス買収計画の行方も不透明のままとなっている。

  ゼロックスの発表資料によれば、和解合意は、「訴えられていたゼロックスに関してディーソン氏の訴訟を打ち切るという条件が履行され次第」、発効するはずだった。この条件が実行されず、合意は3日に失効したとゼロックスは説明した。

  ゼロックスは1日の発表資料で、アイカーン氏および、富士フHDによる買収差し止めを求め提訴していたディーソン氏と和解合意したことを明らかにした。同合意はジェイコブソンCEOら取締役が退任し、アイカーン氏に近い経営者が取締役会入りすることとなっていた。

  1日に発表された合意は富士フHDによるゼロックス買収に反対する物言う株主の勝利と受け取られた。物言う株主らは、ジェイコブソンCEOが自らの地位を守るため取締役会の承認も得ずに富士フHDと合意を取り交わしたと主張していた。ゼロックスは1日の発表資料で、新取締役会が富士フHDとの合意の撤回ないし再構築を含め、代替案を検討すると説明した。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの香港在勤アナリスト、サイモン・チャン氏は、「現在、不透明さは増した」と指摘。「買収合意に戻るのか分からない。水面下で何かが起きているが、そうした動きは買収合意やゼロックスへの信頼を高めない」と述べた。

  アイカーン、ディーソン両氏はゼロックスとの和解合意が失効したことを確認した上で、闘いを続けると明言。両氏は株主宛ての公開書簡で、「ゼロックス取締役会は無謀にも、われわれと合意した経営トップおよびガバナンスの変更の遂行を拒否し、自分の個人的な利益のための前例のない追加承認を要求した。われわれはゼロックスを救い、再活性化する闘いを続けるだろう」と説明した。

  ゼロックスの担当者に営業時間外にコメントを求めたが、これまでに返答はない。

  ディーソン氏は今年2月、富士フHDによるゼロックス買収計画差し止めと、両社の間で結ばれた合弁事業に関する現行合意の解消をニューヨーク州裁判所に申し立て、同裁は先週、同買収計画を差し止める仮処分を下した。

  富士フHDは4日、同社との合意をゼロックス取締役会が履行するようあらためて求めた。また、富士フHDは、米裁判所が「最終的な判断を示す前に、オープンで秩序ある透明な審理プロセスを執ることが重要だとのわれわれの見解を受け入れた」ことに満足していると、コーポレートコミュニケーション部の伊藤瑞姫氏が電子メールでコメントした。

  ゼロックス株は3日の米市場で3.6%安の28.31ドルで終了していた。

原題:Xerox CEO, Board Will Stay After Deal With Icahn Expires (2)(抜粋)

(ゼロックスの株価を追加します.)
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