5月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、リスク選好が戻る-米中通商協議を楽観

  3日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ブルームバーグのドル指数は遅い時間に再びこの日の安値圏に下がった。翌日の米雇用統計の発表が注目される中、米中通商協議が大きな対立なく進むとの楽観論が広がった。

  ダウ工業株30種平均は一時は200日移動平均を割り込んだが、その後下げを埋めたことで、円は幅広い通貨に対し上げ幅を縮小した。ドルはポンドを除く主要10通貨の全てに対して下落。ドル指数は4営業日ぶりに低下した。

  ニューヨーク時間午後4時50分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。ドルは円に対して0.6%下げ1ドル=109円17銭、対ユーロでは0.3%安の1ユーロ=1.1987ドル。

  初日の米中通商協議が「かなり前向き」だったとペンス米副大統領のチーフエコノミスト、マーク・カラブリア氏が述べ、市場のリスク選好度に変化をもたらした。ドルは円に対し、一時の0.8%安から下げ幅を縮小した。

欧州時間の取引

  4月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)上昇率が予想を下回ったにもかかわらず、ユーロが4営業日ぶりに上昇。ドルに対して早い時間に0.5%高の1ユーロ=1.2009ドルを付けた。ドル買い持ちの縮小が背景。ユーロ圏のCPI上昇率は前年同月比で1.2%に減速。食品や燃料など変動の大きい品目を除いたコアインフレ率はわずか0.7%と、過去1年余りで最低だった。
原題:Dollar Drops as Risk Appetite Stages a Rebound: Inside G-10(抜粋)
Euro Shrugs Off Soft Inflation Before U.S. Data: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:S&P500種は続落、ハイテク主導で下げ縮小

  3日の米株式相場はもみ合い。主要株価指数は午前中の下げを午後に縮小した。テクニカル分析上で重要な水準を割り込んだ後に戻す展開となった。S&P500種株価指数は結局マイナス圏で終え、続落となった。

  • 米国株はS&P500種が続落、ハイテク主導で下げ縮小
  • 米国債は上昇-10年債利回り2.95%
  • NY原油は続伸、イランが核合意巡りトランプ米大統領と対立
  • NY金は上昇、FOMCの漸進的な利上げ方針維持で-ドル下落

  S&P500種株価指数は、この日の安値から1%余り回復。テクノロジー株を中心に戻した。同指数は200日移動平均を下回った後に、下げを縮め始めた。同移動平均は2月以降に5回、下値支持線の役割を果たしている。ただ米国債利回りの低下が金融株の重しとなり、株価指数の上値は抑えられた。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2629.73。ダウ工業株30種平均は5.17ドル(0.1%未満)上昇し23930.15ドル。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時46分現在、10年債利回りが2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.95%。

  ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続伸。2015年に成立したイラン核合意に関するトランプ米大統領の姿勢について、イランが批判を強めるとともに、同合意の再交渉には応じないと表明したことが手掛かり。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は50セント(0.7%)高の1バレル=68.43ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は26セント上げて73.62ドル。

  ニューヨーク金先物相場は上昇、ここ1週間で最大の上げとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレは目標に近づいたとしながらも、金融政策の漸進的な引き締め軌道を維持する方針を示唆したことが背景。この日はブルームバーグ・ドル・スポット指数が4営業日ぶりに低下した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.5%高の1オンス=1312.70ドルで終了した。

  株式市場では前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を消化する動きが続いている。また4日の米雇用統計発表を控えて様子見姿勢も広がった。

  ワシントン・クロッシング・アドバイザーズのポートフォリオ・マネジャー、チャド・モーガンランダー氏は「ここ数カ月に債券市場全般を動揺させている力強い経済と決算、じわじわとしたインフレ率上昇の継続が現在の状況だ」とし、「それが今ではテーマとなり、きょうだけでなく雇用統計にも表れると考えている」と続けた。

  この日は素材株が上昇。トランプ米政権の経済チームは3日、北京で中国との通商協議初日を終えた。貿易障壁を巡る摩擦悪化に歯止めをかける合意に関して、進展は示唆されなかった。中国政府は戦略的に重要な技術での支配的地位を目指す計画「中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」の断念、あるいは貿易赤字の1000億ドル(約10兆9000億円)縮小といった米側の交渉条件は受け入れない方針だと、中国政府高官が3日夜に匿名を条件に話した。協議は4日に再開される見通し。

  この日発表された経済指標では、3月の貿易赤字は2年ぶりの大幅な縮小となった。また先週の新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。4月のISM非製造業総合景況指数は4カ月ぶり低水準に下げた。
原題:U.S. Stocks’ Afternoon Rally Sputters Out Late: Markets Wrap(抜粋)
Oil Climbs as Iran Confronts Trump’s Critique of Nuclear Accord(抜粋)
PRECIOUS: Gold Climbs as Fed Stays Gradual, Dollar Declines(抜粋)

◎欧州債:英国債が上げ主導、低調なPMIで5月利上げほぼ消滅か

  3日の欧州債市場では、英国債を中心に欧州国債が軒並み上昇。この日発表された英サービス業PMIが市場予想を下回り、短期金融市場が織り込むイングランド銀行の5月利上げ確率は10%を割り込んだ。4月のユーロ圏CPIも低調でドイツ債に買いが入ったほか、スペイン債も入札を経て急伸した。

  さえない英サービス業PMIを受け、バークレイズも5月利上げ予想を撤回。スペイン債とフランス債の入札には平均的な需要が集まった。スペイン10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.26%で引けた。

  ユーロ圏CPIの発表後、欧州国債は全般的に2年債と10年債のスプレッドが狭まりブル・フラット化。総合インフレ率の1.2%はほぼ予想通りだったが、コアインフレ率は0.7%と予想の0.9%を下回り、ドイツ債を押し上げた。
原題:Gilts Lead Gains as May Hike Fades; End of Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為、米国株・国債・商品を更新します.)
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