ソフトバンク、スプリントのクラウレCEOをグループCOOに指名

ソフトバンクグループは、傘下の米携帯電話事業者スプリントのマルセロ・クラウレ最高経営責任者(CEO)をグループの最高執行責任者(COO)に指名した。TモバイルUSとの合併交渉を担当した同氏の役割を拡大させる。

  移行の一環としてクラウレ氏(47)はスプリントの執行会長となる。CEO職は現在最高財務責任者(CFO)を務めているミシェル・コンブ氏が引き継ぐ。クラウレ氏は新たな役職で引き続きスプリントとTモバイルの統合に向けた取り組みに携わる。合併には米独禁当局の承認が必要で、厳しい審査が予想されている。

  クラウレ氏はソフトバンクで、創業者の孫正義氏の下、COOとして同社の事業ポートフォリオの執行の改善に注力することになる。ソフトバンクは国内事業からの収入を活用してスプリントや日本のヤフー、中国のアリババ・グループ・ホールディングなどに出資。過去最大のテクノロジー投資ファンドを設定して配車サービスのウーバー・テクノロジーズや滴滴出行、インドの電子商取引会社フリップカート・オンライン・サービシズなどの新興企業にも投資している。

  クラウレ氏は電話インタビューで、「マサ(孫氏)が投資を行い、私はこれら企業による効果的な執行を支援することに集中する」と語った。

  クラウレ氏は、Tモバイルとの合併を承認するよう米当局者を説得することで両社の統合を完了させることが自身の最優先事項となると説明。起業家および業務の運営者として経歴を生かし、ソフトバンクの出資先企業の戦略と業務に取り組むと述べた。これら企業間の協力を一層生かしたい考えも示し、「新興企業は常に、資金以上のものを得られるところに行くことを望んでいる」と語った。

  ソフトバンクはクラウレ氏を孫氏の後継候補としたわけではない。2016年まで副社長を務めたニケシュ・アローラ氏はCEO職を孫氏から引き継ぐと見なされていたが、孫氏が5-10年は同職にとどまることを決め、アローラ氏はソフトバンクを去った。

  クラウレ氏は、まだ20代だった1997年に携帯電話卸売りのブライトスターを創業。通信事業者や小売業者、企業顧客向けのロジスティックス会社に育て上げた。ソフトバンクは2013年にブライトスターの過半数株式を12億6000万ドルで取得。翌年には未保有株も買い取り、クラウレ氏をスプリントのCEOに迎えた。

原題:SoftBank Names Sprint’s Claure COO After T-Mobile Acquisition(抜粋)

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