日本株下落、通信や不動産など内需、自動車が軟調-米イベント見極め

更新日時
  • 米ISM製造業は仕入れ価格上昇、日本連休中にFOMCや雇用統計
  • 電機堅調は下支え、円安進展やアップル売上高見通しが予想超過

2日の東京株式相場は下落。日本の大型連休中の米国金利動向、経済イベントを見極めたいとの姿勢が強い中、情報・通信や医薬品、不動産株など内需セクター、海外原油安を受けた石油や鉱業株が売りに押された。米自動車販売が低調だったホンダや日産自動車など自動車株も軟調。

  半面、為替の円安推移、米アップルの売上高見通しを好感した電機株の堅調は相場全般を下支え。決算内容が評価されたJT、ヤマトホールディングスの上昇なども寄与し、株価指数の下げは限定的だった。

  TOPIXの終値は前日比2.66ポイント(0.1%)安の1771.52と続落、日経平均株価は35円25銭(0.2%)安の2万2472円78銭と4営業日ぶり反落。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「連休期間中に米国雇用統計で賃金上昇や原油高などインフレ警戒が起これば、米金利上昇による米国株安・リスクオフの円高につながりかねない。投資家はポジション縮小の動きを進めた」と言う。内需・ディフェンシブセクターの下げについては、「ガイダンスリスクで市場全体が叩き売られる場合に備えウエートが傾けられていただけに、利益確定売りが出やすい」との見方を示した。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米供給管理協会(ISM)が1日に発表した4月の製造業景況指数は、仕入れ価格指数の上昇が響き57.3と昨年7月以来の低水準となった。米10年債利回りは2.97%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、4営業日ぶりに下げ止まった。

  2日まで開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが見込まれているものの、個人消費支出(PCE)価格指数が3月に前年比2%上昇となった中、声明で物価の上向きと緩やかな経済成長の持続に関しどう言及するか、市場参加者は注目している。4日に発表される4月の米雇用統計では、エコノミスト予想で平均時給は前年比2.7%上昇が見込まれている。

  きょうの日本株は円安、電子部品株への買いから上昇して始まった後、内需関連中心に売りが膨らむと下げに転じた。3月終盤からの戻り相場を受け、東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは過熱圏を指す120%以上となっていた。水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネジャーは、「企業決算は相場全体をけん引するほど強くはないが、極端に悪くもない。米国株がドル高と金利上昇にどこまで耐えられるのかを見極めたい」と言う。

  もっとも、海外投資家の買い戻し圧力が根強く、株価指数の下げは小幅。東証1部では値上がり銘柄が優勢だった。米金利高やユーロ安を材料に前日の為替市場ではドルが上昇、きょうのドル・円も一時1ドル=109円90銭台と3カ月ぶりの円安水準を更新した。日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、「インフレの芽が出ていることから米利上げは続き、ドル高傾向は続こう。円安は、今期業績計画の前提が1ドル=100ー105円が多い日本の輸出企業の支援材料」とみている。

  業種別では村田製作所、アルプス電気など電機株が終日堅調。米アップルの1ー3月決算と4-6月売上高見通しは市場予想を上回り、株価は時間外で上昇した。アップル決算について清水氏は、「期待値が低かっただけに、先行きの売上高が予想を上回ったことは安心感をもたらす」と話した。

  東証1部33業種は石油・石炭製品や鉱業、空運、不動産、輸送用機器、医薬品、陸運、情報・通信など20業種が下落。上昇はその他金融やガラス・土石製品、サービス、食料品、電機など13業種。売買代金上位では、前期純利益が市場予想に対し未達だった伊藤忠商事、4月の米自動車販売がアナリスト予想から下振れたホンダや日産自動車、営業利益計画が市場予想を下回った伊藤忠テクノソリューションズが安い。第1四半期決算は海外が堅調だったJT、今期大幅増益計画のヤマトホールディングスは高い。

  • 東証1部売買高は14億4603万株、売買代金は2兆4046億円、大型連休後半を前に代金は前日から16%減少
  • 値上がり銘柄数は1218、値下がりは782
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