Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

TOPIX反落、米金利一服で銀行株安い-決算失望ソニー、ヤフーも

更新日時
  • 米10年債利回りが3日連続で低下、米企業業績にピーク懸念も
  • JR西日本など陸運や小売、不動産、石油は堅調、日経平均プラスに

1日の東京株式相場は、TOPIXが3営業日ぶりに反落。米国で長期金利の上昇が一服し、国内インフレ期待の後退も材料に銀行株が東証1部33業種の下落率トップ。決算内容が失望されたソニー、ヤフーは大きく下げた。

  TOPIXの終値は前営業日比3.05ポイント(0.2%)安の1774.18。日経平均株価は40円16銭(0.2%)高の2万2508円03銭と3営業日続伸。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「米国でインフレ懸念が先週に比べ一段と高まらなかったことから、投資家がインフレ懸念で買った銀行株のポジションをFOMC前にニュートラルに戻すのは自然な動き」と指摘。また、「日本銀行によるインフレ懸念のトーンが落ちたことも短期筋が材料視し、外しやすかったのかもしれない」とも話した。

東証玄関前の歩行者

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  4月30日に発表された米国の3月個人消費支出(PCE)は、食品とエネルギーを除くコア価格指数が前年比1.9%上昇と市場予想と一致し、上振れしなかった。4月のシカゴ製造業景況指数は57.6と市場予想を下回った。米10年債利回りは25日を直近ピークとし、3日連続で低下。1、2日の両日は米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。

  日銀が27日の金融政策決定会合で物価目標2%の達成時期を経済・物価情勢の展望(展望リポート)から削除して以降、日本の銀行株はじり安歩調だ。大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「米長期金利のモメンタム低下と、今期減益計画が予想されることが響いている」とみる。TOPIX銀行株指数を構成する84銘柄中、きょうは82銘柄が下げるほぼ全面安。TOPIXの下落寄与度、下落率で銀行はともに1位だった。

  4月30日の米国株市場ではマイクロン・テクノロジーやインテルなどテクノロジー株が下落、きょうの日本株市場でもソニーやヤフー、花王、TOTOなどが決算失望銘柄が売られた。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「シカゴをはじめとした各地区の4月の製造業景況指数は、コストが上昇する一方で新規受注が伸びないケースが目立つ。テクノロジーなど米企業業績は1ー3月がピークかもしれないという懸念がある」と言う。国内の決算も、「悪過ぎる。実績が良くない上、現時点ではアナリストによる今期予想が減益になる可能性がある」との認識を示した。

  もっとも、日経平均は上昇して終えるなど相場全体の下方圧力は限定的。しんきんアセットの藤原氏は、「今期がたとえ微増益でも、日本企業の1株利益水準そのものが上がっており、PERは低下している。日経平均の今期PERは13倍で、為替動向にマイナスバイアスがかかる状況ではない中、ニュートラル水準の15倍に比べ割安」と言う。きょうのドル・円相場は、1ドル=109円台前半で安定推移した。

  東証1部33業種は銀行やガラス・土石製品、空運、ゴム製品、機械、電機、化学など17業種が下落。上昇は鉱業や海運、鉄鋼、石油・石炭製品、不動産、、陸運、小売など16業種。売買代金上位では、今期営業利益計画が市場予想を下回ったソニーや富士通、今期営業減益見通しのヤフー、第1四半期営業利益が小幅増益にとどまった大塚商会が安い。半面、中期経営計画の目標数値がポジティブと評価されたスタートトゥデイ、ゴールドマン・サックス証券が今期利益の上振れを見込んだ日立製作所、株主還元姿勢と自社株買いが好感されたJR西日本は高い。

  • 東証1部の売買高は17億7167万株、売買代金は2兆8713億円
  • 値上がり銘柄数は818、値下がりは1198
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