新日鉄住金とJFEHDが大幅増益、神戸鋼は黒字転換-18年3月期

  • 鋼材値上げや輸出市況の改善が寄与、副原料価格の上昇は利益を圧迫
  • 神戸鋼は品質データ改ざん影響123億円、今期は100億円の減益要因に

鉄鋼3社の2018年3月期決算が27日、出そろった。新日鉄住金JFEホールディングスはともに大幅増益となった。主力の鉄鋼事業で鋼材販売価格の値上げを進め、原料費を差し引いた利ざやが改善した。品質データ改ざん問題を起こした神戸製鋼所は3期ぶりに最終黒字を確保した。

  主原料の原料炭と鉄鉱石の価格上昇を受けて販売価格への転嫁を進めたほか、中国からの鋼材輸出の減少もあり、海外向けの市況改善も寄与した。一方、マンガンや亜鉛などの副原料価格の上昇は利益を圧迫した。

  新日鉄住金では製鉄所の設備トラブルや台風などの影響による生産出荷の減少が700億円の経常減益要因となった。宮本勝弘副社長は「生産はトラブル等があり非常に残念な結果となった」と説明。「老朽化によるトラブルはそれほど多くなく、いろんな要因がある。技術陣、製鉄所含めてきちっと対応していく」と語った。

  JFEHDは、業績が悪化した造船大手ジャパンマリンユナイテッドで持分法損失318億円、原油価格の低迷を受けて鋼管製造の主要拠点である知多製造所(愛知県)で約200億円の減損損失をそれぞれ計上した。一方、鉄鋼設備の償却方法を定率法から定額法に変更したことに伴う274億円の経常利益押し上げ要因もあった。

  神戸鋼の純損益は632億円の黒字(前期は230億円の赤字)だった。鉄鋼事業での利ざや改善に加え、前期に計上した高炉改修の一時費用の負担がなくなった。一連の品質データ改ざん問題の影響は、販売減少などにより経常利益で80億円の減益要因となった。内訳はアルミニウム・銅事業で20億円、鉄鋼事業で20億円のほか、弁護士費用などで40億円。また、顧客への補償費用として特別損失に43億円も計上した。

  今期(19年3月期)の業績予想について、新日鉄住金は主原料や鋼材の価格動向が不透明として開示しなかった。JFEHDは経常利益のみ前期比1.7%増の2200億円と発表。鉄鋼事業は副原料価格のコスト負担などから減益となる見通し。神戸鋼は品質データ改ざんの影響を経常利益で100億円の減益要因と見込んだ。
 
【鉄鋼3社の業績一覧】

会社名売上高経常利益純利益
新日鉄住金56,687(22)2,975(71)1,951(49)
    ---     ---   ---
JFEHD36,786(11) 2,163(155)1,446(113)
    ---2,200(1.7)   ---
神戸鋼18,812(11)   711( --)  632( --)
19,900(5.8)   350(-51)  450(-29)

(注:単位は億円、カッコ内は前期比%、上段が18年3月期実績、下段が19年3月期予想)

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