ソニーは今期営業益8.8%減の見込み-市場予想下回る

更新日時
  • 営業益は6700億円と予想、アナリストの予想平均は7473億円
  • 前期収益押し上げた映画や金融ビジネスも伸び悩む見通し

Kazuo Hirai, incoming chairman of Sony Corp., left, and Kenichiro Yoshida, incoming chief executive officer, shake hands while posing for photographs during a news conference in Tokyo, Japan.

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

ソニーは26日、今期(2019年3月期)の連結営業利益が前期(18年3月期)比8.8%減の6700億円となる見通しだと発表した。熊本地震から復旧した半導体をはじめ、前期に増益要因となった音楽や金融分野も伸び悩む見込み。吉田憲一郎社長兼最高経営責任者(CEO)体制は慎重な船出となった。

  営業益予想はアナリスト23人の予想平均7473億円を下回った。開示資料によると、今期の売上高予想は2.9%減の8兆3000億円(アナリスト23人の予想平均は8兆7070億円)。純利益予想は2.2%減の4800億円(同4751億円)。スマートフォンなどのモバイル・コミュニケーション分野は赤字が継続する見通し。

吉田憲一郎CEO

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  同時に発表した前期実績は売上高が12%増の8兆5440億円。純利益は6.7倍の4908億円だった。黒字化した映画分野やゲーム、音楽、金融など全般が好調で、営業利益はその前の期比2.5倍の7349億円と、1998年3月期の5200億円規模を大きく上回り、20年ぶりに過去最高を更新した。

「リスク織り込み慎重か」

  ソニーでは、前最高財務責任者(CFO)だった吉田氏が4月1日付で社長兼CEOに就任した。吉田氏は事業再編を主導し、この最高益に至る過程を舞台裏で支えた存在だ。今期はその同氏がCEOに就き経営全体の舵を取る最初の決算期となる。

  ソニー本社で会見した十時裕樹最高財務責任者(CFO)は、今期は赤字が縮小するものの不調が続くモバイル分野について、5Gと呼ばれる次世代移動通信網を利用した機種で長期に利益を獲得できるよう開発に取り組んでいると強調した。全事業の方針は吉田CEOが5月22日に行う経営方針説明会で示すという。

  ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄シニアファンドマネジャーは、 「スマホの調整など現時点で見込めるリスクを織り込み慎重なガイダンスを出してきた印象」と指摘。その上で「新社長の初年度ということもあり、いきなり業績目標の未達成という事態を避けたかったのかもしれない」とし、会社側の業績予想は保守的との見方を示した。

(決算会見のもようやアナリストの見方を追加しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE