日本株続伸、アドテストなど好決算評価-日銀2%時期削除で業種明暗

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  • 不動産や陸運堅調で日経平均2カ月半ぶり高値、銀行は午後売られる
  • 連休前でTOPIXは一時下げ場面も、売買代金は3兆円乗せ

27日の東京株式相場は続伸。アドバンテストや日本特殊陶業など決算評価銘柄、自社株買いが好感された京セラなどが株価指数を押し上げた。米国の好調な経済統計、企業業績も買い安心感につながり、午後は日本銀行が2%物価目標の達成時期を削除し、業種間で明暗が分かれた。

  TOPIXの終値は前日比5.10ポイント(0.3%)高の1777.23、日経平均株価は148円26銭(0.7%)高の2万2467円87銭。TOPIXは2月27日以来の2カ月ぶり高値、日経平均は同5日以来の2カ月半ぶり高値となった。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員は、「米中貿易摩擦や北朝鮮問題などこれまでマーケットをリスク回避に動かした悪材料が少しずつ解消され、日本株のポジションを落とした海外投資家の買い戻しが相場を支えている」と指摘。国内の企業決算では、「半導体関連はスマートフォンの減速で業績見通しは弱めだが、世界経済が堅調な中、車載関連などでも今後の成長は期待できる」と話した。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米国で26日に発表された週間新規失業保険申請件数は20万9000件と、1969年以来の低水準となった。米国株は好決算のフェイスブックやアドバンスト・マイクロ・デバイセズが急騰し、S&P500種株価指数が1%上昇。取引終了後に発表されたインテルの4ー6月期業績見通しも予想を上回った。

  みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、「失業保険の減少は米国経済の強さを表している。米ハイテク企業の好決算が続いていることは米国の需要拡大期待につながり、日本企業にもプラス」と言う。

  良好な海外動向に国内の好決算銘柄を評価する動きが加わり、週末の日本株は上昇して開始。日経平均は一時175円(0.8%)高まで上げ幅を広げた。前日の米長期金利は低下したものの、きょうの為替市場でドルが底堅い動きを見せたこともプラス要因。また、この日は韓国と北朝鮮の南北首脳会談が軍事境界線の板門店で開かれている。大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、「南北首脳会談は米朝首脳会談に向けて一歩前進という印象で、相場の下支え要因」との認識を示した。

  ただ、TOPIXは一時マイナス場面もあるなど、大型連休期間入りを前に買いの勢いは限定的。特に午後は不動産や陸運、情報・通信など相対的に高有利子負債業種が高くなる半面、銀行株が下げ幅を広げるなど値動きの明暗が分かれた。日銀がこの日開いた金融政策決定会合で、現状の金融政策維持を決めた半面、これまで「2019年度ごろ」としていた物価目標2%の達成時期に関する文言を削除したためだ。アストマックスの山田氏は、「目標達成時期と緩和政策の長期化が見込まれ、銀行には収益環境の逆風が続く」とみる。

  東証1部33業種はガラス・土石製品、不動産、石油・石炭製品、陸運、情報・通信、医薬品など22業種が上昇、下落は海運、銀行、ゴム製品、証券・商品先物取引、電気・ガス、電機、機械など11業種。売買代金上位では、今期の営業増益計画が市場予想を上回ったアドテストが急騰。新幹線の好調でゴールドマン・サックス証券が実績、計画とも想定以上と分析したJR東海も高い。半面、今期の3割営業減益計画が慎重過ぎるとメリルリンチ日本証券にサプライズ視されたファナックは急落。1銘柄で日経平均を約90円押し下げた。

  • 東証1部の売買高は18億8212万株、売買代金は3兆3144億円、代金は前日から19%増え、3月27日以来、1カ月ぶりの3兆円乗せ
  • 値上がり銘柄数は983、値下がりは1019

 

  

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