鉱工業生産2カ月連続上昇、予想上回る-小売販売は5カ月連続増

更新日時
  • 鉱工業生産指数は前月比1.2%上昇の103.9-基調判断は据え置き
  • 4-6月期は改善が見られる予想を裏付ける-第一生命経研の新家氏

3月の鉱工業生産指数は、前月比で2カ月連続の上昇となった。市場予想は上回った。基調判断は「生産は緩やかな持ち直し」に据え置いた。経済産業省が27日発表した。

キーポイント

  • 指数は前月比1.2%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.5%上昇)の103.9-前月は2%上昇
  • 前年同月比は2.2%上昇(予想は2%上昇)-前月は1.6%上昇
  • 製造工業生産予測調査によると、4月は前月比3.1%上昇、5月は1.6%低下
  • 商業動態統計の小売業販売額は前年比1%増(予想は1.5%増)と5カ月連続の増加ー前月は1.7%増加





背景

  日本銀行が2日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業・製造業の景況感は貿易問題や円高進行を背景に8期ぶりに悪化した。米国と中国の貿易協議の行方によって日本経済も影響を受けるのは必至で、米の鉄鋼・アルミニウム関税は日本も適用対象となった。

  19日(日本時間)に行われた日米首脳会談では、環太平洋連携協定(TPP)の枠組みを推す日本と2国間協定が望ましいとする米国の考えの違いが表面化。両国が新たな協議を開始することで合意した。茂木敏充経済再生担当相とライトハイザー通商代表が担当し、麻生太郎副総理とペンス副大統領による経済対話に報告する。

  円高の一服は、輸出企業の収益にはプラス材料となる。3月下旬に1ドル=104円台を付けていたドル円相場は、地政学的リスクや米中貿易戦争への懸念後退によって109円台を回復した。日銀短観の2018年度の為替想定は1ドル=109円66銭。

エコノミストの見方


  • 第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは電話取材で、鉱工業生産について引き続き海外経済が好調だという見方は変わらないとした上で、「4-6月期は改善が見られる予想を裏付ける」との見方を示した。
  • 三井住友銀行の西岡純子チーフエコノミストは電話取材で、今後4-6月期に改善するとの予測に対し、「そのまま実現する保証はどこにもない。輸出頼みの生産回復ならではの脆弱(ぜいじゃく)性がある」と指摘した。

詳細

  • 鉱工業生産指数の上昇に寄与したのは電子部品・デバイス工業(前月比2.5%増)、医薬品を除く化学工業(同1.7%増)、輸送機械工業(同0.7%増)など
(外部コメントを差し替え、詳細を加えて更新します。.)
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