Photographer: Akio Kon/Bloomberg

有効求人倍率1.59倍と3カ月ぶり上昇、失業率横ばい

更新日時
  • 東京都区部コアCPIは10カ月連続で上昇、予想下回る
  • コアコアCPI0.3%は「日銀に厳しい数字」と三井住友銀の西岡氏

3月の有効求人倍率と失業率は堅調に推移した。4月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は10カ月連続で上昇したが、市場予想を下回った。

キーポイント

  • 有効求人倍率は1.59倍(ブルームバーグ調査の予想中央値は1.59倍)と上昇-前月は1.58倍
  • 完全失業率は2.5%(予想は2.5%)-前月は2.5%
  • 東京都区部コアCPIは前年比0.6%上昇(予想は0.8%上昇)-前月は0.8%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.3%上昇(予想は0.5%上昇)ー前月は0.5%上昇


背景

  安倍晋三政権と日本銀行が目指す雇用、賃金、物価の好循環は道半ばだ。雇用統計は高水準にあるが、賃金・物価への波及は緩やかなものにとどまる。全国CPIの先行指標となる東京都区部コアCPIもガソリンを含む石油製品に押し上げられた。

  再任した日銀の黒田東彦総裁は、物価安定目標2%達成まで緩和を粘り強く進める方針を表明。量的な緩和を重視するリフレ派の若田部昌澄副総裁と生え抜きの雨宮正佳副総裁が加わった新たな執行部も、引き続き物価動向を注視することになる。

エコノミストの見方

  • 三井住友銀行の西岡純子チーフエコノミストは東京都区部のコアコアCPIが0.3%上昇にとどまったことについて、「日銀にとって厳しい数字」と分析した。期待インフレ率を上昇させるため日銀は現在の金融政策を維持する必要があり、政府との連携を考慮すると今後は「余計に動けない」とみている。
  • SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストはリポートで、雇用情勢が改善しているにも関わらず賃金上昇が加速しない理由について、「正規雇用の賃金が労使交渉の場で決まり、需給に必ずしも弾力的でない」と指摘。主婦など「非労働力人口の労働市場への参入」も一因とみている。

詳細

  • 東京都区部の消費者物価指数の肉類は前年比1%下落(寄与度差は-0.04)、中国による米国産への関税で豚肉が日本に輸入され価格が下落-総務省
  • 宿泊料は同2.3%下落(寄与度差は-0.04)、桜の満開が早かったことが影響か-総務省

(更新前の記事は有効求人倍率を2カ月ぶり上昇から3カ月ぶり上昇に訂正済みです)

(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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