米国株が大幅安、10年債利回りは一時3%超え
Sarah Ponczek、Janine Wolf-
キャタピラーなど工業株に売り、ダウ平均は5営業日続落
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10年債利回りの3%突破は4年ぶり、イールドカーブはスティープ化
24日の米株式相場は大幅安。一連の企業決算が材料視され、最近の強気相場で上昇をけん引してきた銘柄に売り圧力がかかった。工業やハイテク銘柄が売りを浴び、主要3株価指数はいずれも下落した。米国債市場では10年債利回りが4年ぶりに3%を突破する場面があったが、その後は大台を下回って推移した。
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ダウ工業株30種平均は一時2.5%安と、ここ約2週間で最も大きく下げた。代表的な工業株のキャタピラーは1-3月が利益のピークだとの経営陣の発言が嫌気され、大幅安となった。設備投資が急増したアルファベットも急落し、ナスダック100種株価指数は2%余り下げた。
S&P500種株価指数は前日比1.3%安の2634.56。ダウ平均は424.56ドル(1.7%)下げて24024.13ドル。ニューヨーク時間午後4時45分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.998%。
ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反落。フランスのマクロン大統領が新たなイラン核合意の交渉を行うことを提案、米国の離脱回避を試みたことで、制裁を巡る懸念が和らいだ。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比94セント(1.4%)安の1バレル=67.70ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント6月限は85セント下げて73.86ドル。
ニューヨーク金先物相場は反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は東部時間午後1時すぎ現在で0.5%高の1オンス=1330.30ドル。カナダの産金会社バリック・ゴールドのケルビン・ダシュニスキー社長は年次会合で「貿易戦争は世界経済の助けにならない」と述べた。NYMEXのパラジウム先物6月限は供給懸念の後退を背景に下落。直近2日間の下げがここ1年3カ月で最大となった。

投資家は、10年債利回りの上昇やそれが他の資産に与える影響にも注目した。コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン最高投資責任者(CIO)は、10年債利回りが「不意に3%を突破した。金利の正常化が始まれば投資家が持つ株式のバリュエーションにも同様のことが起きる。市場がますます注目しているのは、まさにその点だと思う」と話した。
米国債はまちまち。荒い値動きとなる中で短期ゾーンが上昇、長期ゾーンは売り込まれた。午後にはイールドカーブがスティープ化した。ただ株安が米国債に対する一定の支えとなり、10年債利回りは3%台をわずかに割り込んだ。
原題:Stocks Tumble as Caterpillar, 3% Yields Stun Bulls: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Mixed, Curve Steepens; 10Y Retreats From 3% Level(抜粋)
Crude Slumps as Macron Iran Deal Proposal Eases Sanction Worries(抜粋)
PRECIOUS: Palladium Post Biggest Two-Day Slump in 15 Months(抜粋)