ドル・円が約2カ月ぶり高値、米長期金利3%視野で108円台後半

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  • 一時108円87銭と2月12日以来の水準まで上昇
  • 米金利上昇による米資産市場や新興国市場の不安定化に警戒も

東京外国為替市場ではドル・円相場が約2カ月ぶり高値を更新した。地政学的リスクや米中貿易戦争への懸念が後退する中、米長期金利の上昇に伴うドル買いの流れが続いた。

  24日午後3時23分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=108円77銭。朝方付けた108円67銭を日中安値に、一時108円87銭と2月12日以来の水準まで上昇した。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「地政学リスクと貿易問題の懸念の後退から、市場はファンダメンタルズに素直に反応しやすくなっている」と指摘。米金利の上昇はドル買いにつながりやすく、ドル・円は今年の高安値の半値戻しの109円近辺が視野に入ると話した。

  24日のアジア時間の取引で米10年債利回りは2.96%前後で推移している。23日の海外市場では欧州時間に一時2.996%まで上昇し、2014年1月以来となる3%に接近。米金利の上昇に伴い、ドルは先週末に続いて主要通貨に対して全面高となり、ブルームバーグ・ドルスポット指数は3カ月ぶりの高水準に達した。

  CIBC金融商品部の春木康部長は、リスクオフ要因の後退や米金利上昇をきっかけに、積み上がり切っていたドルショートポジションの巻き戻しが始まり、海外勢もドル売りをいったん諦めていると説明。「ドル・円は向こう1週間前後のうちに110円半ばまで上値を伸ばしそう」と語った。

  一方、米長期金利が3%に近づく中、23日の海外市場では米国株が小幅続落しており、米長期金利上昇による資産市場や新興国市場の不安定化も警戒されている。東海東京調査センターの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは、「米金利上昇によってリスク資産が駄目になれば、リスクオフの円買いが入る可能性もある」と指摘。その上で、ドル・円については、日銀短観(企業短期経済観測調査査)で今年度の大企業・製造業の想定為替レートは109円66銭となっており、「109円台、110円台では輸出企業が売りが出やすい」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.2221ドル。一時は1.2185ドルと3月1日以来のドル高値を更新する場面が見られた。豪ドル・ドル相場も豪消費者物価指数(CPI)発表直後に一時、1豪ドル=0.7580ドルと昨年12月以来の豪ドル安・ドル高水準を付けた。1-3月の豪CPIは総合の上昇率が市場予想に届かなかった一方、トリム平均は前年同期比の伸びが市場予想を若干上回った。

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