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日本株は反発、2カ月ぶり円安で業績楽観-輸出や海運、銀行中心高い

更新日時
  • ドル・円一時1ドル=108円87銭に、米10年債利回りは3%視野
  • 非鉄金属は逆行安に、ロシアUCルサールへの制裁緩和観測

24日の東京株式相場は反発。為替が約2カ月ぶりのドル高・円安水準に振れ、企業業績に対する楽観的な見方が広がった。輸送用機器や電機、機械、精密機器など輸出株が上げ、海運や石油株、米国長期金利の上昇による利ざや改善の銀行株も高い。

  TOPIXの終値は前日比18.96ポイント(1.1%)高の1769.75、日経平均株価は190円08銭(0.9%)高の2万2278円12銭。日経平均は3営業日ぶりに高い。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「企業が今期の為替前提を保守的に見てくることは既に織り込まれており、1ドル=108円台後半まで円安が進んだことを材料に上昇した」と指摘。これまで日本株を売り越してきた海外投資家は、「円安になったことで次は買い戻す番とみるが、円安がいつまで続くかが重要」と言う。

Tokyo Stock Exchange and Stock Boards As Japan Shares Dip With Banks As Volatility Returns to Markets

東証前の歩行者

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円は一時1ドル=108円80銭台と、前日の日本株終値時点107円81銭からおよそ1円ドル高・円安に振れた。2月12日以来の円安水準。23日の米10年債利回りは2.98%と2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、3%に接近していた。全米不動産業者協会が発表した3月の中古住宅販売件数は、年換算で前月比1.1%増の560万戸。エコノミスト予想は555万戸だった。

  SMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は、「米金利の上昇は3%を超えてくると市場心理に影響を与えるかもしれないが、すぐに実体経済に悪影響が出てくることはないだろう」と話している。

  為替動向を好感し、この日の日本株は上昇して開始。午前半ばには一時伸び悩む場面もあったが、午後にかけじりじりと上げ幅を広げ、日経平均は200円以上高くなった。野村証投資情報部の小高貴久エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「企業が想定する19年3月期の為替は1ドル=105円が多くなるとみられ、十分に増益を確保できる水準。内需系も値上げでマージン改善が進んでおり、堅調な業績が続く」と今後本格化する企業決算に対し楽観的な見方を示した。

  一方、りそな銀の下出氏は、米10年債利回りで3%、ニューヨーク原油価格で1バレル=70ドルあたりが景気抑制の心理的な水準と分析。「今はこの水準の直前にあり、日本株を自信を持って買い進みにくい面もある」としている。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、海運、銀行、空運、輸送用機器、電気・ガス、機械、その他金融、不動産、電機など31業種が上昇、下落は非鉄金属と水産・農林の2業種。非鉄は、米政府がロシアのアルミニウム生産会社のUCルサールに対する制裁を緩和する姿勢を見せ、アルミやニッケル価格が急落したことが嫌気された。

  売買代金上位では、三菱UFJフィナンシャル・グループや日立製作所、コマツ、ブイ・テクノロジーが高い。住友不動産や三井不動産も堅調。モルガン・スタンレーMUFG証券は、不動産業界の投資判断を「アトラクティブ」に上げた。半面、前期純利益の速報値が従来計画から下振れたIHI、4月の販売が計画を下回ったしまむらは大幅安。

  • 東証1部の売買高は14億6994万株、売買代金は2兆4349億円
  • 値上がり銘柄数は1603、値下がりは415
    日経平均株価とドル・円推移
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