追い詰められたポールソン氏、自己資金てこに高レバレッジ投資に着手

  • 利益出れば運用者が55%受け取りも、損失なら資金ゼロになる可能性
  • トップウオーターなど3社がファースト・ロス方式で資金提供

資産家ジョン・ポールソン氏は、大半の顧客がファンドから資金を引き揚げた後、自己資産を失うリスクを冒してまでも多額の手数料を得ようと、投資資金を集める戦略に着手した。

  3月に当局に提出された文書によると、ヘッジファンド会社ポールソンは昨年、いわゆるファースト・ロス方式で資金を提供する3社と契約を結んだ。トップウオーター・キャピタルとプレリュード・キャピタル・マネジメント、ブースベイ・ファンド・マネジメントは、市場の方向を読み誤ったポールソン氏に高いレバレッジを可能にした。

ジョン・ポールソン氏

Photographer: Rick Maiman/Bloomberg *** Local Caption *** John Paulson

  ファースト・ロス方式の仕組みはこうだ。ポールソン氏(62)のような運用者がファースト・ロスのファンド口座に資金を入れ、3社はこの資金の9倍もの額を提供する。提供された投資資金で得たトレーディング利益のうち運用者が手にできるのは約55%だが、投資戦略が失敗すれば損失はまず、運用者が入金した資金から引かれることになる。

  3社はファースト・ロス戦略で資金を提供する大手だが、運用者が入金した資金が枯渇すれば直ちに口座を閉じることができるため、損失を被ることはほぼない。コール・フリーマン&マロンのパートナー、コール・フリーマン氏は、「プレリュードとトップウオーターでは全く損失が出ない。事態を注意深く観察しているからだ」と述べた。

  ポールソン氏は複数年にわたる成績不振で、2011年に380億ドル(約4兆1300億円)だった運用資産は約90億ドルにまで減少した。事情に詳しい関係者によると、ポールソン氏はファースト・ロス戦略の資金の少なくとも一部を「ピュア・スプレッド」戦略のトレーディングに活用している。ポールソンとトップウオーター、ブースベイはコメントを控えた。

原題:Paulson Levers Up Bets Seeking Big Fees While Risking His Money(抜粋)

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