中国:重工業界巡る政府の支配拡大、環境汚染抑制の取り組みで

  • 国有企業が生産能力に占める比率は鉄鋼67%石炭80%-Jキャピタル
  • 肥大化した国有企業が民間企業を圧迫するリスクも

中国の習近平国家主席が強力に推進している鉄鋼業界などの過剰生産能力や環境汚染の抑制に向けた取り組みにより、関連業界に対する政府の支配力も強まりつつある。

  Jキャピタル・リサーチの推計によると、国有企業が鉄鋼生産能力に占める比率は昨年、60%から67%に上昇。アルミニウム精製能力についても同等の伸びが示された。数年前に再編が始まった石炭業界でも、政府が現在占める生産能力は80%と、2010年の約45%から上昇した。

  習主席の取り組みが企業利益を押し上げ、長年のデフレに終止符を打ち、債務の伸びを安定化させた結果、中国経済は昨年、年間ベースで10年以来の成長加速となった。ただ、共産党が経済の支配を強化する中、同主席の目指す「より大規模でより優れ、より強力な」国家の役割とは、そうした肥大化した国有企業が民間企業を圧迫するリスクも意味している。

  ワシントンに拠点を置く助言会社クランプトン・グループのシニアアドバイザー、ジュード・ブランシェット氏は「事実上の国有化だ」と指摘。「国有化が再び強化されているのは明らかで、民間企業が一方的な犠牲になることもしばしばだ。民間企業が市場から退場しつつあるのは追い出されたか生き残れなかったためだ」と述べた。

原題:China’s War on Pollution Fuels State Takeover of Heavy Industry(抜粋)

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