空港が注目する「スマートガラス」効果-アルコール売り上げ大幅増加

  • 暑さとまぶしさ軽減で、これまでより飲食店内で長居が可能に
  • スマートガラスの認知度高まるも、建設業界の使用に大半は気付かず

米ダラス・フォートワース国際空港は昨秋に実験を行い、日差しの強さを調節できる新しいタイプのガラス「スマートガラス(エレクトロクロミックガラス)」を搭乗ゲートの一つに導入した。その目的は言うまでもなく旅行者を過度な暑さから守ることだが、実験は金銭的な利益ももたらした。

  実験の目的は具体的には、このスマートガラス製品「ビュー・ダイナミック・ガラス」がA28搭乗ゲート付近の座席やレストラン内の東向きのバーなどがあるターミナルの一部で、顧客満足度を改善できるか確かめることだった。

  その結果、バーの気温や明るさが低下すると、顧客はアルコールを1、2杯多く注文しがちであることが判明した。昨年10月のアルコールの売り上げは前年同月から80%増加した。

  空港にとって実験の教訓は明らかだった。ガラス張りのバーで暑さやまぶしさが軽減されると、人は長居して財布のひもも緩めやすいということだ。

ダラス・フォートワース空港のバーで行われた「ビュー・ダイナミック・ガラス」の実験

/ソース:View Dynamic Glass

「セージ」

出典:SageGlass

ダラス・フォートワース空港の広報担当ケーシー・ノートン氏はスマートガラスの「効果をはっきりと目の当たりにした」と指摘。売り上げ低迷について空港に相談していたレストランは、暑過ぎて顧客が長居できないとの仮説を立てていたという。

  同空港で使用されたガラスは、創業から10年のシリコンバレーの企業、ビューが製造した。フランスの素材メーカー、サンゴバンにも同様のエレクトロクロミック製品「セージ」がある。

ダラスの搭乗ゲート

ソース:View Dynamic Glass

  サンフランシスコ国際空港は、24億ドル(約2600億円)規模の「ターミナル1」の再開発で、ビューのエレクトロクロミックガラスに300万ドルを投じる。ダラス・フォートワース空港は、日差しが当たる搭乗ゲートや売店エリアでのスマートガラス導入に向け、今後数週間にわたり入札を募る計画だ。

  スマートガラス製品に対する顧客の認知度は徐々に高まっているが、建設業界がそれを導入し始めたことに大半の人が気付いていないと、ビューの最高ビジネス責任者、ラウール・バミ氏は話す。「最もよくある反応は『どうして誰かが前にこれを思いつかなかったのか』というものだ」と述べた。

原題:Airports are Using ‘Smart Glass’ to Make You Spend More Money(抜粋)

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