Photographer: Akio Kon/Bloomberg

TOPIXは小幅続伸、米金利高の保険株や任天堂高い-半導体が重し

更新日時
  • 任天堂はスイッチ向けの工作キット「ニンテンドーラボ」を発売
  • 19日の米市場でSOXが4.3%安と急落、需給好転は相場下支え
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

20日の東京株式相場は、TOPIXが小幅に3日続伸。米国長期金利の上昇による収益好転期待が広がった保険株が高く、商社や海運株も堅調だった。個別では、人気ゲーム機向け工作キットの発売を開始した任天堂が東証1部の売買代金トップで上昇。

  半面、台湾の半導体受託生産企業、台湾積体電路製造(TSMC)の4ー6月期売上高見通しが市場予想を下回り、米国市場で関連銘柄が軒並み下げた影響から東京エレクトロンなど電機株、SUMCOなど金属製品株、信越化学工業など化学株は安く、相場全般の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比0.95ポイント(0.1%)高の1751.13。日経平均株価は28円94銭(0.1%)安の2万2162円24銭と小幅ながら6営業日ぶりに反落した。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、「米国経済は減税効果もあり、成長率は低くても息の長い回復が期待できる。米金利と為替の順相関の関係が戻り円安に振れやすく、日本でも金融セクターへの業績寄与が見込める」と指摘。一方で、半導体関連の業績不透明感に加え、「今週半ばから抵抗なく上げた反動が出た。2月急落後のもみ合い局面で買いを入れた向きが戻り売りに動いている」ともみていた。

東証玄関

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  国際商品市況の高止まりによるインフレ観測から、19日の米10年債利回りは2.91%と4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。2.9%台に乗せるのは2月以降で初めてだ。この日発表された4月のフィラデルフィア連銀の製造業景況指数は23.2と、前月の22.3からわずかに上昇、予想の21も上回った。

  週末の日本株は、半導体関連銘柄の下げが響き下落して開始。日経平均は114円安まで売られる場面があったが、その後は下げ渋った。持ち直しの一因となったのが米金利の上昇を受けた為替動向。ドル・円は早朝の1ドル=107円40銭前後から、一時同70銭台と1週間ぶりの水準までドル高・円安方向に振れた。

  市場では、株式需給の好転が日本株の底堅さにつながっているとの見方も出ている。海外投資家は4月第2週、日本株の現物、先物双方を2週連続で買い越した。三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジストは、「海外投資家のスタンスはいったん買いに転じると数週間は続く傾向があり、恐らく5月いっぱいは海外勢の需要が日本株を支える」と予想。大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、「海外勢の1兆円の売買に対する日経平均の感応度は約2.4%、1ー3月に日本株を9兆円売り越した海外勢があと1、2兆円買い戻すなら、5%くらいの株価押し上げ要因」とみている。

  東証1部33業種は海運、その他製品、保険、パルプ・紙、証券・商品先物取引、空運、石油・石炭製品、不動産など22業種が上昇。下落は金属製品、医薬品、機械、化学、電機、食料品など11業種。売買代金上位では、ゲーム機「ニンテンドースイッチ」と合体する段ボール製自作キット「ニンテンドーラボ」を発売した任天堂が高い。マネックスグループやSBIホールディングスなど仮想通貨関連も上げた。一方、バイオ医薬品のシャイアーが買収提案を拒否した武田薬品工業、米フィリップ・モリスの売上高が予想を下回った影響でJTが安い。東京エレクトロンや信越化学工業、ディスコなど半導体関連が軒並み下落。

  • 東証1部の売買高は14億2499万株、売買代金は2兆4977億円
  • 値上がり銘柄数は989、値下がりは978
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE