VIX操作疑惑が市場で再燃-先物清算値算出日に繰り返す急変動

  • 18日午前9時以降の約1時間の間にVIX先物が一時11%急伸
  • 「清算日が来ると、その動き自体が独り歩き」-ソスニック氏

CBOEボラティリティー指数(VIX)は本来、株価下落に対するウォール街の恐怖心を映すものだが、その指数の動き自体が人々を不安に陥れている。

  VIX先物の期限が到来した18日、指数は急激に振れて不正操作を疑う声が再び沸き起こった。VIX先物の清算で何十億ドルもの利益あるいは損失が確定する中、ポジションの保有者が差し引きプラスにするため、数百万ドルを投じて操作しているのではないかというのが懸念される内容だ。

  この疑惑は、あくまで疑惑にすぎない。ボラティリティー市場は複雑すぎて安易に結論は出せないほか、動きのパターンについて合理的な説明もなされてきた。それでも、精算日に奇妙な値動きが見られ、疑惑がその都度蒸し返される。CBOEグローバル・マーケッツはコメントを控えた。

  VIXが市場を動揺させる能力は、2月の株価急落時に示された。VIXは2倍に急騰し、安定的に推移するとの見方が覆された。
  
  インタラクティブ・ブローカーズのチーフ・オプション・ストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏(コネティカット州グリニッジ在勤)は電話取材で、「人々はあらゆる売買判断の指標としてVIXの動きを追い、利用している」と述べた上で、「市場心理がどういう状態かに関してVIXの動きから人々はヒントを得る。ただ、清算日が来ると、その動き自体が独り歩きし得る」と語った。

  18日朝の出来事は眉をひそめるのに十分だった。S&P500種株価指数のオプション価格から算出されるVIXは、ニューヨーク時間午前9時ごろまで何事もなく推移していたが、その後の約1時間の間に一時11%急伸した。

  上昇に賭けていた人にとっては朗報だったろうし、実際にそうだった。米商品先物取引委員会(CFTC)の最新のデータによると、大口投機家のVIX先物のポジションは記録的な買い越しとなっていた。

   
  マクロ・リスク・アドバイザーズのデリバティブ戦略責任者プラビット・チタンウォンバニッチ氏は「変な気がする。偶然とは思わない」とコメント。2月と今回と操作疑惑が浮上し、「監督当局が一段と注視する可能性はある。私の目には、指数が押し上げたい人々の影響を受けやすいようにみえる」と述べた。

  一方で同氏は、精算日のマーケットメーカーによる取引がもたらす通常の現象だとみる見方も常にあるとして、「誰がやったのか、恐らく決して分からないだろう」とも付け加えた。
        

原題:VIX Rigging Talk Erupts on Wall Street After Another Wild Swing(抜粋)

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