シティや米金融当局者、逆イールド不安強める-利上げペース減速も

  • 5年債と30年債の利回り差、2007年以来最小
  • 利回り曲線の問題は今まさに議論必要-セントルイス連銀総裁

シティグループにとっては、米国がすぐにリセッション(景気後退)入りする可能性は低く、米連邦準備制度の当局者も同様に受け止めている。

  ただ、米国債の長短利回りが逆転すれば、成長には不吉な兆候になるとの見方ではシティも金融当局者も一致している。最近の利回り曲線のフラット化を受け、長短金利差がマイナスになる現実は近く、それがなければ明るい経済見通しと衝突する可能性がある。

  5年債と30年債の利回り差(スプレッド)は18日に一時29ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、2007年以来最小の水準。2年債と10年債のスプレッドも41bpと、10年余りで最小となった。7年債と10年債のスプレッドはわずか4.3bpと、1年前の4分の1未満にすぎない。

  今週の相次ぐ米金融当局者発言が何らかの兆候だとすれば、フラット化傾向の持続は緩やかな引き締め政策に集中していると見受けられる当局者にとってジレンマになりつつあるようだ。セントルイス連銀のブラード総裁は6カ月以内に長短金利逆転の可能性があると述べ、米金融当局が今まさに利回り曲線について議論する必要があると指摘した。

セントルイス連銀のブラード総裁

写真家:Jasper Juinen / Bloomberg

  一方で債券トレーダーはようやく当局者の利上げの道筋に同調し始めているが、当局がスプレッドをマイナスにすることに前向きにならない限り、依然として低い長期債利回りを踏まえて利上げペースをいずれ減速せざるを得なくなる可能性もある。

  TIAAインベストメンツのポートフォリオマネジャー、キャサリン・レンフルー氏は「米金融当局は利回り曲線の形状に非常に敏感になるだろう」と述べ、「逆転が起こり始めかねない状況になれば、米当局は金融刺激策のさらなる巻き戻しにブレーキをかける可能性もある」と予想した。

  投資家にリセッションが近づいていると臆測させたくなければ、金融当局は少なくとも何か行う必要がある。05-06年には5年債と30年債のスプレッドが約30bpからゼロになるまでに約半年かかり、2年債と10年債のスプレッドも同様の期間で約40bpからゼロに縮小した。こうした経緯を踏まえれば両スプレッドは年末までにマイナスに転じる方向となる。

マニュライフ・アセット・マネジメントのミーガン・グリーン氏が利回り曲線のフラット化についてコメント

(出所:Bloomberg)

  シティグループのジャバズ・マタイ氏らアナリストは13日付のリポートで「逆イールドの可能性は常にそうであるように真剣に受け止めなければならない」と記した。米金融当局は利回り曲線の解釈で再び誤っていると指摘し、06年に当時のバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長が逆イールドを景気後退の前兆と見ないと発言したことに言及した。

原題:From Citigroup to the Fed, Curve-Inversion Angst Is Intensifying(抜粋)

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