3月消費者物価0.9%上昇、15カ月連続

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.5%上昇
  • 物価は「じわりじわり上がっていく」とJPモルガン証券・足立氏
Photographer: James Whitlow Delano/Bloomberg
Photographer: James Whitlow Delano/Bloomberg

総務省が20日発表した3月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.9%上昇した。上昇は15カ月連続。市場予想と同水準だった。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.9%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.9%上昇)ー前月は1.0%上昇
    • 上昇幅の縮小は2016年7月以来、1年8カ月ぶり
    • エネルギーの上昇幅は前月の7.0%から5.7%まで縮小した
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.5%上昇(予想は0.5%上昇)ー前月は0.5%上昇

背景

  コアCPIは15カ月連続でプラスになったが、ガソリンを含む石油製品の押し上げ効果は徐々に小さくなっており、物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIも勢いを欠く。

  2013年3月に就任し、2年で2%の物価目標実現を掲げた日本銀行の黒田東彦総裁だが、原油価格下落や消費増税を受けて物価は伸び悩む。目標達成時期は6回も先送りされ、異次元緩和からの正常化は見通せない。再任された黒田総裁は9日の会見で、現在の長短金利操作付き量的・質的金融緩和を2%の目標達成が「はっきりするまで続けていく」と述べた。

  日銀は27日の金融政策決定会合後に公表する経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、20年度までの物価見通しを示す。1月の同リポートでは、物価目標2%に達するのは「19年度ごろになる可能性が高い」としていた。

エコノミストの見方

  • JPモルガン証券の足立正道シニアエコノミストは電話取材で、日銀が目指す2%は遠いものの、労働需給や賃金の状況から「1%は維持できる」との見方を示した。春から夏にかけて消費も回復傾向にあることから企業の価格設定も前向きになり、物価は「じわりじわり上がっていく」と分析した。
  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは電話取材で、1%定着のハードルは高く、日銀は「まだまだ物価の見通しを下げていかざるを得ない」とみている。年明け以降の円高が5-6月から影響してくることが予想され、食品価格の伸びを抑えるという。

詳細

  • 総合CPIは1.1%上昇(予想は1.1%上昇)ー前月は1.5%上昇
  • 上昇はガソリン(7.5%)、携帯電話機(26%)、運送料(12.1%)など
  • 17年度のコアCPIは0.7%上昇、上昇は3年ぶりー前年度は0.2%下落
(エコノミストの見方を差し替え、詳細を追加しました.)
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