Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本株は小幅続伸、首脳会談で対日強硬発言出ず-鉄鋼、非鉄中心上げ

更新日時
  • 安倍首相が米国に鉄鋼・アルミ関税除外を要請、両国は新協議開始
  • 午後失速しTOPIXは一時下げ場面、過熱や達成感、決算待ち

19日の東京株式相場は小幅に続伸。首脳会談で米国のトランプ大統領から対日強硬発言がなく、日米貿易や企業業績に対する過度な警戒が和らいだ。安倍晋三首相が米国に関税除外を要請した鉄鋼株が上げ、ニッケルなど金属市況高を受けた非鉄金属株も上昇。機械や商社、電力株も高い。

  TOPIXの終値は前日比0.51ポイント(0.03%)高の1750.18と小幅ながら続伸、日経平均株価は32円98銭(0.1%)高の2万2191円18銭と5日続伸した。

  しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁シニアストラテジストは、「米国が日米首脳会談で通商問題に深入りしなかったことで円高再燃リスクが緩和し、今週最大の注目イベントを乗り越えた安心感が日本株の上昇を促した」とみる。今週は、中国から自動車の門戸開放といった答えも引き出し、「米国の今後の通商政策が保護主義に傾斜するとの見方も弱まりそう」と言う。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米フロリダ州で行われた日米首脳会談は、貿易投資を拡大させるための新たな協議開始で合意した。日本時間19日早朝の共同会見では、日本として米国との自由貿易は環太平洋連携協定(TPP)の枠組みで進めたい考えを強調。一方で、トランプ米大統領は2国間協定が望ましいとの考えを示した。

  東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストによると、「米国から日米貿易不均衡について厳しい要求が突きつけられると身構えていた面があった」ため、米大統領から貿易摩擦に関し踏み込んだ発言がなく、「米国がドル安政策を取るとの警戒感が後退した」と言う。日米首脳の会見を受け、ドル・円は1ドル=107円20銭付近から一時同50銭台までドル高・円安方向に動いた。

  この日の日本株は上昇して始まり、日経平均は午前の取引で202円高の2万2360円まで上げ幅を拡大。しかし、午後に入ると伸び悩みが鮮明となり、TOPIXは大引け間際に一時マイナスに沈む場面もあった。ボリンジャーバンドなど一部テクニカル指標は目先過熱を示唆する中、しんきんの鈴木氏は「来週以降に本格化する企業決算の見極めも必要」と指摘。日経平均は2万2200円台と2月急落以降の半値戻しを達成し、「ここから上を買い上がるには、来週からの決算発表で今期増益見通しが示される必要がある」としている。

  東証1部33業種は非鉄金属、鉄鋼、石油・石炭製品、電気・ガス、繊維、海運、卸売、機械など20業種が上昇。下落はゴム製品、サービス、小売、不動産、食料品、医薬品など13業種。売買代金上位では、ニッケル価格急騰やアナリストによる今期増益予想を受けた住友金属鉱山が急伸。野村証券が中国での建機好調を指摘したコマツ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を上げたテルモも高い。半面、燃費や排ガス検査でも不正とNHKで報じられたSUBARUは売られ、欧州サッカー連盟のライセンス契約が終了するコナミホールディングスも安い。

  • 東証1部の売買高は15億7719万株、売買代金は2兆5928億円
  • 値上がり銘柄数は1177、値下がりは822
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