ニューヨーク連銀総裁:利上げ加速の「説得力ある」論拠は見当たらず

  • インフレ率が目標下回る限り、積極的引き締めの論拠は強くはない
  • 18年と19年は引き続き景気拡大へ、インフレ率を押し上げる圧力に

米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、力強い経済成長とインフレ率の上昇が必ずしも利上げ加速の必要性を意味するわけではないと述べた。

  ダドリー総裁は18日にニューヨーク市ブロンクスで講演。事前に準備された講演原稿では「失業率は低いものの、インフレ率は当局の目標である2%を下回っている。その状況が当てはまる限り、政策をより積極的に引き締める論拠は強くはないと見受けられる」と指摘。「私の結論を裏付けているのは、インフレ率の大幅な上昇を招くことなく、失業率がどこまで低下し得るかはそれほど正確には分からないという事実だ」と説明した。

  6月で退任しサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁にニューヨーク連銀総裁職を引き継ぐ予定のダドリー氏は、当局は必ずしも引き締めを速める必要はないだろうが、金利を最終的には、これまで想定された水準より高いレベルに引き上げる必要が出てくるかもしれないと述べた。

  同総裁は、インフレ率を安定させると当局者が考える中立金利の水準は恐らく3%だと述べ、「一部モデルによる試算を上回るものの、金融状況が依然として緩和的で、財政政策は2018年と19年にかなり景気を刺激する公算が大きいため、私は見積もりを引き上げた」と説明。これは「金融政策が実際にタイトになるのはまだ少し先である」という意味だと付け加えた。

  さらに同総裁は、「18年と19年に景気が引き続きトレンドを上回るペースで拡大すると予想され、米国の各種リソースにはインフレ率を連邦公開市場委員会(FOMC)の長期目標の2%に向けて押し上げる十分な圧力になる」との見通しも示した。

  その一方で、「労働市場には4.1%の失業率で示されるよりももっとスラック(たるみ)があるかもしれない」とコメント。「米国の働き盛りの世代の労働参加率は多くの他の先進国に比べて低めであり、重要な資源制約に直面するまでに労働市場にはさらなる改善の余地があるかもしれない」と語った。

原題:Dudley Doesn’t See ‘Compelling’ Case for Faster Fed Rate Hikes(抜粋)

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