【個別銘柄】TDKなど電子部品上昇、不動産も高い、スルガ銀は急落

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  • TDKはMLCC低抵抗タイプ樹脂電極品の開発に成功
  • スルガ銀、融資の過程で中古マンション投資でも不正との報道

18日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  TDK(6762):前日比2.5%高の9830円。業界で初めて積層セラミックコンデンサー(MLCC)の低抵抗タイプ樹脂電極品を開発、4月から量産と販売を開始する。電極の一部のみを樹脂層で覆うことで端子抵抗分を通常のめっき品と同程度に抑えており、バッテリーラインで使われるMLCCの樹脂電極タイプへの置き換えが進むとみる。主用途は自動車、産業用ロボットなどのバッテリーラインや車載用電子制御ユニット、先進運転支援システム(ADAS)。また、クレディ・スイス証券は目標株価を7700円から1万300円に上げた。

  電子部品株:日本電産(6594)が1.8%高の1万6790円、ローム(6963)が3.6%高の1万250円など。大和証券は17日の電子部品セクターリポートで、大手17社合計の2019年3月期営業利益は1ドル=105円の前提で9%増を予想。110円前提で14%増だった前回から減額も、増益ペースは確保できるとみる。足元で好調を維持する車載電装部品、産業機器向け部品がけん引、上期は3%減益を見込む半面、下期22%増益と挽回シナリオを描く。

  不動産株:三菱地所(8802)が3.2%高の1861円、住友不動産(8830)が2.3%高の4034円など。SMBC日興証券は不動産セクターの業種格付け「強気」を継続。新築マンション市場は高水準の価格が続くことから、大型物件など人気物件の販売は好調に推移するとの見方を示した。3月の首都圏新築マンション発売件数は前年同月比6.1%増の3617戸、初月契約率は74.7%と8.5ポイント上昇していた。マンション建設に関連する建設株も買われ、大成建設(1801)が3.9%高の5600円、鹿島(1812)が4.0%高の1027円など。

  スルガ銀行(8358):19%安の1255円。朝日新聞電子版は17日夜、シェアハウス投資でスルガ銀の融資過程で不正が発覚した問題に関連し、中古マンション投資でも不正が相次いでいることが分かったと報道。JPモルガン証券の西原里江アナリストは、問題がどれくらい広がるのかが分からなくなったと指摘。同行の貸出残高3兆円のうち、シェアハウス関連融資は約2000億円とみられていたが、さらに不正融資の額が増えれば財務や収益への影響も懸念されるとした。ブルームバーグはスルガ銀に取材を試みたが、直ちにコメントを得られなかった。

  ソフトバンクグループ(9984):2.9%高の8201円。SMBC日興証券は投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を1万1000円から1万1200円に上げた。株価は2ー3月にフェイスブックの情報管理問題を背景としたインターネット業界のイメージ悪化、コングロマリットディスカウントなどで下落したが、イメージ低下は一時的なものと判断。資産売却と入れ替えで財務負担の拡大を抑制しつつ、グループを成長させる「群」戦略は今後のディスカウント縮小要因との見方を示した。

  ライオン(4912):4.5%高の2355円。CLSAは投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に上げ、目標株価を2000円から2900円に変更した。今月のシステマ製品のラインアップ刷新により、第2四半期のオーラルケア事業の売上高が14%増加すると予想。価格競争よりも高付加価値製品に焦点を絞っており、営業利益率は国内外ともに改善が見込まれ20年までに11.7%と、17年の8.4%から高まるとみる。

  エービーシー・マート(2670):3.8%高の7170円。SMBC日興証券は投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」、目標株価を6600円から8200円に上げた。スニーカーブームが再燃していると指摘。昨年秋にスニーカーを強化したこともきっかけとなり、客数回復を伴い足元で既存店売上高が好調、買い替え需要が動きだしたとみる。

  アドバンテスト(6857):3.8%高の2354円。JPモルガン証券では、韓国サムスン電子の投資を中心にDRAM関連の設備投資は18年に前年比46%増、19年も高水準が続き、AIサーバー用GDDR需要も伸びると予想し、DRAMテスターとDLPUのコアチップGPU用ロジックテスターがともに拡大期に入るとみている。18日に発表される米ラムリサーチの決算を受けてDRAM市場に強気の見通しが出れば、アドテストにフォローとなると指摘する。

  戸田建設(1860):8.7%高の871円。18年3月期営業利益は305億円と従来計画の248億円から23%上振れたようだと発表、建設事業の利益率向上で完成工事総利益が増加した。野村証券は、同証予想の280億円を上回ったと評価。生産性向上に加え、土木での設計変更など一過性の好影響も大きかったとした上で、19年3月期以降の建築の粗利益率見通しを引き上げ、利益予想を上方修正した。

  デンカ(4061):4.4%高の3935円。19年3月期営業利益は前期推定比1割増の350億-360億円程度になる見通しと18日付の日本経済新聞が報じた。自動車部品などに使う合成ゴムの値上げが浸透して採算が改善、2期連続で過去最高を更新するという。

  丹青社(9743):5.7%高の1333円。内装デザインの同社が隠れインバウンド銘柄として投資家の人気を集めていると18日付の日本経済新聞が報道。昨年オープンした観光施設にある富士登山を疑似体験できる展示など、先端技術を使った観光客向け施設のデザインや企画を次々と受注しているという。株主にはノルウェーの政府系ファンドのほか、スイスや英国の資産運用会社など内外の有力機関投資家が名前を連ねるとしている。

  ディア・ライフ(3245):11%高の573円。保有する連結子会社パルマ(3461)株の一部を日本郵政キャピタルに譲渡する。パルマは郵政キャピタルに第三者割当増資も実施。新たなパルマの株主構成は1位ディアライが43.32%、2位郵政キャピタルが20.86%。ディアライでは、郵政グループによるパルマへの資本参加でパルマの信用力・財務基盤強化につなげるほか、両社の経営資源の有効活用に資すると期待感を示した。パルマは700円(20%)高の4250円ストップ高。

  アイホン(6718):4.1%安の1756円。18年3月期の営業利益速報値は前の期比0.9%増の28億円と、従来計画の33億円から下振れ。国内で住宅市場、ケア市場ともに新築の売り上げが伸び悩み、海外でも欧州で競争が激化、研究開発費の増加も響いた。19年3月期までの中期経営計画も最終年度の売上高目標を500億円から475億円、営業利益を50億円から30億円に減額。  

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