アルヒ浜田社長:住宅ローン首位を目指す-低金利でメガに攻勢

更新日時
  • 住宅ローン取扱店舗数を年間20-25店舗で拡大計画、現在130店舗
  • 筆頭株主のカーライルは5年後にはいないと思う-浜田氏

住宅ローン専門金融機関で国内首位のアルヒは、邦銀全体で年間融資額トップを目指す。強みの低金利商品を提供してメガバンクに攻勢を掛ける。

  アルヒの浜田宏会長兼社長が住宅ローン年間融資額について「5年後に1兆2000億円以上を目指している」とインタビューで述べた。メガバンクを含む邦銀を抑えて首位になるという。前々期(2017年3月期)実績は7700億円程度で、ブルームバーグの調査ではみずほフィナンシャルグループを抜き5位だった。浜田氏はアルヒの強みについて「日本で最も低い金利の商品を提供できることだ」と述べた。

アルヒの浜田宏社長

Source: Aruhi

  日本銀行のマイナス金利政策による利ざや圧縮で国内銀行は、住宅ローンや貸し出しを主軸とした従来の事業モデルから非金利収入や海外展開に傾注している。住宅金融支援機構のデータによると国内銀行の住宅ローン新規貸出額は、17年10-12月期で3兆5263億円と前年同期比10%減った。この中で専業のアルヒは商品や店舗を充実させて事業拡大を進める。

  マネックス証券の大槻奈那チーフアナリストはアルヒの目標について「大手行を抜く目標は実現不可能というわけではない」と述べた。利ざやの大幅な低下で大手行は住宅ローンビジネスに対しやや引き気味になっているとしている。このため「全体に貸し出しを以前ほど伸ばしたくないという銀行が多い」と語った。

  アルヒ株は19日、一時前日比140円(9.5%)高の1620円まで上昇、昨年12月の上場以来の最高値を更新した。

住宅ローン首位を目指す

出所:数字はブルームバーグが各社から調査

変動金利も

  浜田氏は「日本では中古住宅の取引が増え、都内では世帯数も増えている。人口減の影響はない」と述べた。今後は変動金利商品も増やす方針だ。店舗については「現在の130から毎年20-25増やし、5年後には230-240にしたい」と語った。また同業他社や住宅ローン審査や手続きをプログラムソフトで自動化する企業などの買収も検討する考えで「早ければ今期中にもやりたい」と語った。

  アルヒは住宅ローンが中心の金融サービス会社で主力商品は固定住宅ローン金利の「フラット35」。銀行のように預金が資金源ではなく、証券化を活用して資金調達する。加えて変動金利商品も扱っている。​価格.comの住宅ローン(全期間固定)人気ランキングでは第1位となっている(18年3月集計)。

アルヒの住宅ローン融資実行残高推移

出所:アルヒ

  アルヒは旧SBIモーゲージとして08年に日本の銀行代理業認可を取得、14年に米プライベートエクイティ(PE)投資会社カーライル・グループ傘下に入り、翌年には社名も変更した。東証上場でカーライルは出資比率が34.55%に低下したが筆頭株主。浜田氏は今後のカーライルとの関係について「あくまで株主が決めること」と前置きした上で「企業価値を高めるような出口戦略を考えてくれると思う。今から5年後にはカーライルはいないと思う」と語った。

(第5段落に株価最高値を追加して更新します.)
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