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3月貿易収支2カ月連続黒字、予想上回る-輸入は15カ月ぶり減少

更新日時
  • 貿易収支は前年比32.1%増の7973億円の黒字-前月は26億円の黒字
  • 輸出は2.1%増の7兆3819億円と16カ月連続の増加-前月は1.8%増

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は、3月速報で2カ月連続の黒字となった。市場予想も上回った。財務省が18日発表した。

キーポイント

  • 貿易収支は前年同月比32.1%増の7973億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は4992億円の黒字)-前月は26億円の黒字
  • 輸出は2.1%増の7兆3819億円と16カ月連続の増加-前月は1.8%増
  • 輸出数量指数は1.8%増と2カ月ぶり増加
  • 輸入は0.6%減の6兆5845億円と15カ月ぶり減少-前月は16.6%増


背景

  世界経済の回復を背景に、輸出は堅調に推移している。政府は4月の月例経済報告で、輸出は「持ち直している」との判断を据え置き、先行きも「海外景気の緩やかな回復などを背景に持ち直しの動きが続くことが期待される」としている。前月の貿易収支の減少は中華圏の春節や原油高の影響との見方が強い。

  一方で、米国が導入した鉄鋼・アルミニウム関税による米中間の貿易摩擦を背景に、輸出主導の景気回復を続けてきた日本経済への影響も懸念される。日本銀行が2日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)では、貿易問題や円高進行を背景に、大企業・製造業の景況感が8期ぶりに悪化した。

エコノミストの見方

  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで「貿易黒字の目減りは外需主導の日本経済の拡大継続シナリオに警鐘を鳴らす内容ととらえられる可能性がある」としつつ、「輸出の増勢は維持されている」と分析した。ただ円高が輸出の勢いを弱め、「成長に対するけん引力が減じられるリスクシナリオは十分に留意しておく必要がある」としている。
  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは電話取材で、輸出の弱さが一時的なものにとどまらない可能性を指摘。日本経済をけん引する原動力となってきた輸出が停滞すれば、「賃金や設備投資、企業収益へも影響する」との見方を示した。

詳細

  • 春節明けの中国からの輸入停滞、16.8%減
  • 米国向け鉄鋼の輸出は数量ベースで40.1%減、価格ベースで13.7%減-鉄鋼・アルミ輸入制限の影響かは不明と財務省
(エコノミストコメントを更新し、詳細を追加しました.)
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