コンテンツにスキップする

ドル・円が3営業日ぶり107円割れ、日米首脳会談を警戒

更新日時
  • 朝方に付けた107円16銭から一時106円92銭まで下落
  • ポンドはEU離脱選択以降の高値更新、賃金インフレ加速予想

東京外国為替市場ではドル・円相場が下落し、3営業日ぶりに1ドル=107円台を割り込んだ。日米首脳会談を控えて、トランプ米大統領が通商交渉で強硬姿勢を示した場合の円高リスクが警戒された。

  17日午後3時35分現在のドル・円は前日比0.2%安の106円93銭。朝方付けた107円16銭を日中高値に、一時106円92銭まで値を切り下げた。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「日米首脳会談で無理難題を言われて安倍首相が宿題を持ち帰るような形になるとドル・円は急落だろうし、『友人と良い話ができた』という話になればすんなり108円ぐらいまで上がってもいい」と指摘。結果によって「上下1円位振れてもいい材料」とした上で、「トランプ大統領から脅し的なツイートがどこかで出てきかねないところがあり、その分ドル・円も重い」と話した。

日米首脳会談控え107円割れ

  安倍晋三首相は17日から訪米し、フロリダ州にあるトランプ米大統領の別荘で2日間にわたって首脳会談を行う。日本側は核・ミサイルに加え、拉致を含めた北朝鮮問題への対応について結束を確認したい考えだが、米国による鉄鋼・アルミニウム輸入関税など日米で利害が対立する通商関係の議論の行方が警戒されている。

日米首脳会談についての記事はこちらをご覧ください。

  トランプ大統領は先週12日のツイッターへの投稿で、環太平洋連携協定(TPP)への復帰について離脱前より好条件となることを要求し、「長年貿易で打撃を与えてきた」と日本を名指しで批判した。一方、今週16日には中国とロシアが自国通貨を押し下げていると非難し、外国政府が自国経済拡大のために米経済を利用しているとの議論に新たな切り口を加えた。

  上田ハーローの小野直人ストラテジストはリポートで、首脳会談で日本へ通商問題でさまざまな要求や円相場に対して何らかの言及があれば、円買いが強まる危険があると指摘。先週末に公表された米為替報告書では日本は引き続き監視対象に指定されており、「トランプ大統領が会談で強気な言動を示す可能性はある」との見方を示した。

  ユーロ・ドルは小幅続伸。トランプ大統領の中国とロシアに対する非難が嫌気され、ドルが軟調となった海外市場の地合いを引き継ぎ、一時1ユーロ=1.2400ドルと約3週間ぶり高値を付けた。一方、ポンドは対ドルで欧州連合(EU)離脱を決めた2016年6月の英国民投票以降の高値を更新。欧州時間に英賃金データの発表を控えて、英中銀の早期利上げの可能性が意識され、一時1ポンド=1.4369ドルまで上昇している。

  ブルームバーグの調査によると、昨年12-2月の英平均賃金は前年同期比2.8%上昇と2015年8月以来の高い伸びが予想されている。みずほ証の鈴木氏は、賃金インフレの加速が確認されれば、5月の英利上げの織り込みがさらに進むとし、「短期的にはポンドはまだ上でいいと思う」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE