円債回帰と欧州債へ、米国債さらに厳しく-損保ジャパン日本興亜AM

  • 米国債投資はFRB利上げ継続でヘッジコストがさらに上昇へ
  • 為替市場は長期的な円の割安さなどで当面は円高水準で推移

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントは、米国債へのヘッジ(為替差損の回避措置)付き投資は一段と厳しくなるため、代わりに欧州債に加えて日本の超長期国債も買わざるを得ないとみている。国内金利は低水準で推移しているが、円高・ドル安傾向もあり、投資家の押し目買いで金利は上がらないとの見方だ。

  平松伸仁債券運用部長は11日のインタビューで、日本からヘッジ付き米国債への資金流入は同社ファンドを含めて減っており、今年度は「ますます厳しくなる」と指摘。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続でヘッジコストがさらに上昇する中、潜在成長率はそれほど高まらないので長めの金利は上がらないと説明した。

  一方、欧州債はドイツなど中核国の利回りは決して高くはないが、ユーロ安に備えるヘッジコストはマイナスで国内勢は上乗せ金利を得られる状況だと、平松氏は指摘。「妙味は欧州債、円債、米国債の順になる」と述べ、満期償還分も含めた資金を欧州債だけに投じるわけにもいかないので、残存期間が長めの日本国債にも流入するだろうと語った。

  平松氏は円債なら「為替や海外政治のリスクを取らなくて良いし、20年債の利回りはヘッジ付きの米10年債を大幅に上回っている」と言う。市場で節目と意識される0.5%程度まで低下してきたが、「1ドル=105円前後の円高水準なら投資家は0.5-0.6%でも買ってしまうし、0.7%になれば買いたいだろう」と予想。利回り曲線(イールドカーブ)は「ますますフラット(平たん)化していく」とみている。

  国内勢による海外中長期債の買越額は昨年度に4兆292億円と2016年度の半分未満に減少。今年度の第1週目は6094億円の売り越しだった。日本銀行の異次元緩和下で超低金利の円債から外国債券に向かっていた資金の国内回帰もあり、超長期債の利回りは先週末に約1年4カ月ぶりの水準に低下している。

  平松氏は為替市場は拡大基調にある日米金利差ではなく、長期的な尺度でみた円の割安さや米国の貿易赤字とトランプ大統領のドル安志向、突発的な円安けん制のツイートなどに注目していると指摘。当面は現状程度の円高水準で推移すると読む。

  損保ジャパン日本興亜AMはSOMPOホールディングスの完全子会社。国内外の年金基金や投資信託からの運用資産残高は昨年9月末時点で3兆6000億円近くに上る。「日本金融ハイブリッド証券オープン」(毎月分配型、円ヘッジあり)はモーニングスター社から昨年の債券型部門の最優秀ファンド賞を獲得した。

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